研究領域 | 量子サイバネティクス - 量子制御の融合的研究と量子計算への展開 |
研究課題/領域番号 |
24102706
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 国際情報交換 / 中国 / 量子情報 / 量子通信 / 量子ネットワーク |
研究実績の概要 |
研究の目標として、均一ではない量子リピータ(中継機)のハードウエアを複雑なネットワーク環境で評価する。具体的に、一つのリピータで光子の量子ビット、超伝導の量子ビット、Bi/Siスピン量子ビットを組み合わせる。
中継機で創れる量子状況のフィデリティは低いので、エラー補正は必要である。一年目、この提案したハードウエアに合いそうなダブルセレクションピュリフィケーション(以下DSP)という方法を選択して、シミュレーションを行なった。結論として、DSPはネットワーク環境に敏感である。特に、ネットワークで複数のセッション(つまり、ノードAノードBと繋がっていると同時に、ノードCとノードDは繋がっている)がある場合、資源の競争の影響でDSPのパフォマンスはかなり落ちる。
現在、二本の論文に集中している。一本目の「Designing Quantum Repeater Networks」は「IEEE Communications」雑誌(読者数4万5千人)で条件付き採録である。二本目の「Double-selection purification on low-fidelity Bell pairs with resource contention」を執筆中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
やや遅れている原因はソフトウエアの品質による影響がかなり大きい。現在、シミュレータの基本の機能を作り直し中である。
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今後の研究の推進方策 |
シミュレータのソフトウエア開発をもう少し改善してから、単一ではない物理層のハミルトニアンの計算を行なう。
* NVダイヤモンドおよびジョセフソン接合量子ビットのパラメーターを組み込む * 数十台の都市圏あるいは国規模ネットワークをシミュレーションする * 提案しているハードウエアの潜在的なパフォーマンスを評価する * ハードウエア開発者向けに目標を定義する
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