研究実績の概要 |
四万十帯牟岐メランジュに産する断層沿い鉱物脈の酸素・炭素同位体分析、ストロンチウム同位体分析、微量元素組成分析から底付け付加時の流体の起源を推定した。その結果、脈形成流体の起源は海水・堆積物・変質玄武岩の3成分混合であることが示され、温度150度程度の沈み込みプレート境界における玄武岩からの脱水を定量的に示すことができた(Yamaguchi et al., 2012, Geochemistry, Geophysics, Geosystems)。この他に、陸上付加体(九州延岡槇峰地域、美濃帯岐阜舟伏山地域)中に産する玄武岩体の地質調査を行い、玄武岩周辺の変形構造・変質岩相の詳細な記載・方位解析を行うとともに玄武岩の試料採取を行った。また、IODP Expedition 333で採取された変質玄武岩の物性測定と、それを用いた圧密化での透水実験、EPMAによる変質組織解析を行った。
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