研究領域 | 統合的神経機能の制御を標的とした糖鎖の作動原理解明 |
研究課題/領域番号 |
24110509
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大橋 俊孝 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50194262)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | プロテオグリカン / 聴覚系 / 神経 / シナプス / ペリニューロナルネット |
研究概要 |
我々は脳幹部神経核・小脳に特異的なPNNを部位特異的に形成障害するモデルとして、Bral2欠損マウスを用いて、PNN形成メカニズムの解析を行った。本モデルは、糖鎖合成や糖鎖ドメインの合成不全を起こすものではないが、本来ヒアルロン酸に依存してPG等が高密度に・秩序よく会合すべきPNNがdiffuseになる特徴をもちます(Bekku et al., J Comp Neurol 2012)。 本年度の成果として、野生型マウスの内側台形体核(MNTB)においてaggrecanとbrevicanは分離独立(住み分け)した発現をしており、Bral2欠損マウスではbrevicanはaggrecanと共局在しました。シナプス周囲・間隙近傍に存在するaggrecanとbrevicanの局所における「住み分け」を規定するのはLPであるBral2とCrtl1とのaffinityの差によると考えてヒアルロン酸結合ドメイン(G1)のリコンビナントタンパク発現のコンストラクト作製に着手。 上記で発見された、プロテオグリカンの局在変化をCrtl1 CNS-KOマウス凍結切片(Caruli博士提供)で比較検討した(繰り越し分)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Crtl1 CNS-KOマウスの輸入が、該当マウスの繁殖力が低いことから、共同研究室(Carulli博士)でも充分数確保できず入手が遅れたことが一因にある(繰り越し理由)。また、提供された凍結サンプルの状態が悪く、明瞭な結果をだすことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
リコンビナントタンパクによるタンパク間相互作用比較実験や、聴力の異常を示す実験(共同実験)などを進める予定である。
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