研究領域 | 背景放射で拓く宇宙創成の物理―インフレーションからダークエイジまで― |
研究課題/領域番号 |
24111706
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山口 昌英 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (80383511)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 非ガウス性 / インフレーション |
研究実績の概要 |
作用に高階(二階以上)微分が現れるが、運動方程式は二階までの微分項しか現れない最も一般的なスカラーテンソル理論はHorndeski理論と呼ばれる。これに基づくインフレーション理論において、非ガウス性、特に3点相関関数について調べた、これまでにスカラーとテンソルそれぞれの3点自己相関関数は得られていたが、驚くべきことに、k-inflationに対してさえ、スカラーとテンソルの混ざった3点混合相関関数は得られてなかった。 そこで、Horndeski理論に基づくインフレーション理論において、まず、スカラーおよびテンソルに対する自己および混合を含む完全な揺らぎの3次までの作用を求め、これを用いて3点相関関数を評価し、それぞれの運動量依存性や大きさを求めた。また、いくつかのパラメーターに対して具体的な運動量依存性を図示したり、どこにピークが現れるかを明らかにした。 また、具体例として、ポテンシャルが運動項に対して優勢な場合やk-inflationの場合についてのより具体的な3点相関関数の形を与え、その運動量依存性や大きさについてより詳細に議論を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、運動方程式に二階までの微分項しか現れない最も一般的なスカラーテンソル理論においてスカラーテンソルの混合を含めた3点相関関数を評価することが出来たから。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究で得られた原始揺らぎの3点相関関数を用いて、宇宙背景放射における3点相関関数の予言を与え観測と比較する。
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