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2013 年度 実績報告書

宇宙マイクロ波背景放射偏光観測のための広帯域回転波長板変調器の開発

公募研究

研究領域背景放射で拓く宇宙創成の物理―インフレーションからダークエイジまで―
研究課題/領域番号 24111715
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

松村 知岳  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 宇宙航空プロジェクト研究員 (70625003)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードインフレーション / 宇宙論
研究実績の概要

宇宙マイクロ波背景放射(CMB)を含む近年の観測にて確立されたビッグバン標準宇宙論は、地平線問題や平坦性問題、また現在の宇宙に存在する大規模構造の起源等の観測事実ついてその答えを提供しない。こうした様々な観測事実を一挙に説明するために、初期宇宙で起きたとされるインフレーション仮説が提唱されている。世界的にこのインフレーション由来の偏光シグナル(B-mode)の発見を目指し、統計誤差及び系統誤差を軽減する次世代観測機器の開発が行われている。本研究にて行った回転波長板を用いた偏光変調器は要求される感度を実現する装置として注目されており、その開発を行った。今年度の開発項目は大きく分けて2つに分かれ、1)変調器のための極低温軸受けのプロトタイプ開発、2)広帯域半波長板の開発、である。動作温度4Kを想定した変調器のための軸受けは高温超伝導体と永久磁石を用いることで非接触式磁気軸受けを採用し、プロトタイプを作成し、評価試験を行った。プロトタイプは極低温下で動作するための保持機構、回転角度を再構築するためのエンコーダー(磁気式及び光学式)、また駆動部によって構成される。動作温度77Kにてそれぞれの動作確認を行い、最大回転速度600RPMの回転を実現した。また偏光角度の再構築は<0.1度以下、また回転エネルギー損失から推定する発熱は<6uWであることを示した。また動作温度4Kにて期待される発熱は<2mW以下であることが期待されることを示した。このプロトタイプは衛星での使用を想定し、保持機構はローンチロック機能を兼ねる。また、半波長板材料の候補であるサファイアはCMBの観測帯域にて表面反射の防止機構が必要となる。レーザー加工を用いたサブ波長による反射防止構造の加工及び評価をサファイア表面にて成功させ、透過特性を評価した。これにより、CMB偏光観測に必要な要素技術の確立を実現した。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] LiteBIRD: mission overview and design tradeoffs2014

    • 著者名/発表者名
      T. Matsumura, Y. Akiba, J. Borrill, Y. Chinone, M Dobbs, H. Fuke, et al.
    • 雑誌名

      Proc. SPIE 9143, Space Telescopes and Instrumentation 2014: Optical, Infrared, and Millimeter Wave, 91431F (2 August 2014)

      巻: 9143 ページ: -

    • DOI

      10.1117/12.2055794

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] CMB偏光観測によるインフレーション仮説の検証のための半波長板偏光変調器開発の現状2015

    • 著者名/発表者名
      松村知岳
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2015-03-21
  • [学会発表] 主焦点連続回転半波長板を用いた広視野観測の解析2015

    • 著者名/発表者名
      高倉理、他POLARBEAR Collaboration
    • 学会等名
      日本天文学会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2015-03-18
  • [学会発表] Lessons learned from Placnk2014

    • 著者名/発表者名
      松村知岳
    • 学会等名
      Planck2014
    • 発表場所
      Ferrara, Italy
    • 年月日
      2014-12-04
    • 招待講演
  • [学会発表] LiteBIRD2014

    • 著者名/発表者名
      松村知岳、LiteBIRD collaboration
    • 学会等名
      Planck2014
    • 発表場所
      Ferrara, Italy
    • 年月日
      2014-12-03
  • [学会発表] LiteBIRD 光学系設計の要求と設計現状につ いて2014

    • 著者名/発表者名
      松村知岳他
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      佐賀大学
    • 年月日
      2014-09-20
  • [学会発表] POLARBEAR実験の連続回転半波長板を用いた観測と解析の現状2014

    • 著者名/発表者名
      高倉理、他POLARBEAR Collaboration
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      佐賀大学
    • 年月日
      2014-09-20

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公開日: 2016-06-01  

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