本研究では上皮極性輸送関連因子の線虫でのスクリーニング、ならびにそれから得られた候補遺伝子のマウスでの解析を行うことを目的とするものであった。線虫でのスクリーニングでは約200の遺伝子が上皮極性輸送に関連することがわかった。これらのうち特に頂端面方向を制御する遺伝子約80種類について全てをクローニングし、酵母ツーハイブリッド法を用いて相互作用解析を行ったところ、数種類の関連遺伝子についてクラスターを形成することが明らかになった。これら遺伝子をマウスで解析するにあたり、小腸初代培養の習得を行い、数種の遺伝子においてshRNAをコードするレンチウイルスを用いて、ノックダウンを行い、期待通りの結果を得られた。また、Syntaxin-3のノックアウトマウスの解析においても同様に小腸初代培養系において再現性のある結果が得られた。
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