公募研究
近年のオミックス情報の蓄積とそれらの積極的な活用は、複雑な生命現象であるゲノム遺伝子相関の解明を促進する。システムズ・バイオロジーの導入、すなわち、様々な植物種・部位・生育条件・ステージから得られた大規模オミックス情報の比較解析により、ゲノム遺伝子相関に関わる遺伝子(産物)群を網羅的・効率的に同定し得る。そこで、本研究では、ゲノムやトランスクリプトーム、メタボロームなどのオミックス情報、および、知識情報を収集し、ゲノム・遺伝子相関に関わる因子(遺伝子、発現制御機構、シス因子、分子間相互作用など)を正確かつ迅速に抽出するためのバイオインフォマティクス手法の確立と包括的なWebデータベース・プロトタイプの構築を実施した。まず、イネ、トマト、ソルガム、トマト、ブドウなどを対象とし、高速シーケンサー・データから遺伝子発現プロファイル・データを得た。これらの大規模な遺伝子発現プロファイル・データから迅速・ハイスループット・高精度に遺伝子発現ネットワークを構築するために、代表者・矢野が既に開発した大規模発現パターン解析手法 [Yanoら(2006), 特許第5286594号, 特許第4302466号]を適用し、遺伝子発現ネットワーク解析を実施した。そして、遺伝子発現ネットワーク(モジュール)の種間比較を効率化するために、オーソログを推定するとともに、遺伝子発現ネットワークを視覚化した。また、高精度な遺伝子機能アノテーション情報をデータベースに搭載するために、文献情報に基づく知識情報の収集・高度利用化を実施した。収集手法を検討すると共に、収集した機能アノテーション情報とゲノム情報の対応化を実現するための統合解析を行った。また、「ゲノム・遺伝子相関」関連遺伝子を効率的に探索するために、遺伝子発現ネットワーク情報を提供するWebデータベースを構築した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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http://bioinf.mind.meiji.ac.jp/lab/