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2013 年度 実績報告書

新しいゲノム遺伝子相関を創出する脊椎動物特有の遠位エンハンサーによる進化

公募研究

研究領域ゲノム・遺伝子相関:新しい遺伝学分野の創成
研究課題/領域番号 24113520
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

隅山 健太  国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 研究員 (00370114)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード進化 / 転写制御 / トランスジェニックマウス
研究概要

脊椎動物ゲノムで顕著に発達した遠位エンハンサーを、新しい遺伝子相関を形成し、新機能獲得進化を促進する仕組みとして捉え、ゲノム解析・機能解析等により検証した。
【シーラカンスに見いだされた哺乳類胎盤エンハンサーの祖先配列】哺乳類においてHoxA13遺伝子は胎盤発生に必須の遺伝子である。その発現制御領域に相同な配列が、鳥類、さらにシーラカンスのHox遺伝子クラスターに発見された。興味深いことにその位置は、多くの脊椎動物ですでに失われているHoxA14遺伝子のプロモーター領域であった。このことは、遺伝子本体が失われた後もその制御領域が生き残り、新しい機能を獲得した進化の例として重要な知見である。この研究はシーラカンスゲノム論文の一部として発表した(Nature 496, 311–316. 2013)。
【Dlx3/4遺伝子発現制御cis-elementのほ乳類における進化】ほ乳類特有の胎盤形成に関与すると考えられるDlx3/4遺伝子の真獣類共通に保存している胎盤エンハンサーを発見した。オポッサムの解析からエンハンサー進化の中間段階が配列比較から示唆された。進化的に保存するトランスポゾンも近傍に発見された。
【 ゲノム重複によって生じたパラログ遺伝子Gsx1,Gsx2の転写制御におけるゲノム・遺伝子相関】前脳の形成に決定的に重要な役割をするパラログ遺伝子Gsx1,Gsx2は、配列相同性があり似通った組織特異性を持つエンハンサーによって制御され、さらに相互に転写を抑制制御することで相互補償的な発現を実現していると考えられる。今回このエンハンサーの機能コア配列を特定し、その配列を含む祖先的なヌタウナギのエンハンサーがマウスと同様の活性を持つことを発見した。これによりLGE形成に必要な遺伝子ネットワークがすでにヌタウナギにも存在している可能性が高まった。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The African coelacanth genome provides insights into tetrapod evolution.2013

    • 著者名/発表者名
      Chris T. Amemiya, Jessica Alfoldi, .. Kenta Sumiyama (著者91人中72番目), .. Axel Meyer and Kerstin Lindblad-Toh.
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 496 ページ: 311-316

    • DOI

      doi:10.1038/nature12027

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GDNF and Endothelin 3 Regulate Migration of Enteric Neural Crest-Derived Cells via Protein Kinase A and Rac1.2013

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Goto, Kenta Sumiyama, Yuji Kamioka, Eiji Nakasyo, Keisuke Ito, Mitsuhiro Iwasaki, Hideki Enomoto, and Michiyuki Matsuda
    • 雑誌名

      The Journal of Neuroscience

      巻: 33 ページ: 4901-4912

    • DOI

      doi: 10.1523/JNEUROSCI.4828-12.2013

    • 査読あり
  • [学会発表] 脊椎動物ボディプラン進化における遺伝子重複によるシス転写調節機構新機能獲得進化の可能性2013

    • 著者名/発表者名
      隅山健太
    • 学会等名
      日本遺伝学会第85回大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130919-20130919
  • [学会発表] 哺乳類Gsx1, Gsx2ホメオボックス遺伝子シス発現調節因子の進化的および機能的解析2013

    • 著者名/発表者名
      隅山健太
    • 学会等名
      第46回日本発生生物学会年会
    • 発表場所
      松江
    • 年月日
      20130529-20130529
  • [図書] 遺伝子図鑑 (7-12遺伝子重複)2013

    • 著者名/発表者名
      隅山 健太
    • 総ページ数
      263(160-161)
    • 出版者
      悠書館

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公開日: 2015-05-28  

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