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2013 年度 実績報告書

プロテオミクスを用いたFGヌクレオポリンのリン酸化による核膜孔制御の解明

公募研究

研究領域天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現
研究課題/領域番号 24113717
研究機関徳島大学

研究代表者

小迫 英尊  徳島大学, 藤井節郎記念医科学センター, 教授 (10291171)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードプロテオミクス / リン酸化 / 核膜孔複合体 / 核-細胞質間輸送 / タンパク質間相互作用 / ヌクレオポリン / MAPキナーゼ
研究実績の概要

核膜孔複合体は約30種類のヌクレオポリンから成り、総分子量125 MDaにも及ぶ超分子構造体である。近年、核膜孔が核―細胞質間分子輸送だけでなく、遺伝子発現やクロマチン構築にも関与することが明らかになった。従ってヌクレオポリンと相互作用する新規分子を大規模に同定することが重要な課題となっている。研究代表者らは最近、ERK/MAPキナーゼが複数のFGヌクレオポリンをリン酸化することにより、インポーティンなどの輸送運搬体との相互作用を抑制することを明らかにした。本研究では、FGヌクレオポリンと相互作用するタンパク質をさらに検索するため、複数種のFGヌクレオポリンをビーズに固相化し、細胞抽出液からプルダウン法によるアフィニティー精製を行った。そして精製物を直接ゲル化した後、質量分析法によるタンパク質の同定を大規模に行った。その結果、様々な輸送運搬体に加えてDNA修復に関与するDNA結合タンパク質や転写制御に関与する脱ユビキチン化酵素、ヒストンシャペロンなどを同定した。FGヌクレオポリンをあらかじめERKでリン酸化させるとこれらの相互作用は全て抑制された。今後はこれらの相互作用因子について、核膜孔における生理機能とリン酸化による制御機構を明らかにする予定である。また核膜孔が約40 kDa以上の分子に対してバリアとして働く一方、より大きな輸送運搬体を能動的に通過させる分子機構は核―細胞質間分子輸送の研究分野で最も重要視されている。本研究では、セミインタクト細胞に活性型ERKまたは不活性型ERKを加えて核膜孔でのFGヌクレオポリンのリン酸化状態を操作し、インポーティンやGFP-GFPなどの核内移行をタイムラプス観察した。その結果、FGヌクレオポリンのリン酸化によって核膜孔のバリア機能も輸送運搬体の能動輸送も制御されることが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] プロテオミクスで明らかになった核膜孔複合体の翻訳後修飾による機能制御2015

    • 著者名/発表者名
      小迫英尊
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 87 ページ: 49-55

  • [学会発表] リン酸化プロテオミクスによるキナーゼ基質の同定と機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      小迫英尊
    • 学会等名
      日本プロテオーム学会2014年会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県つくば市)
    • 年月日
      2014-07-17
    • 招待講演
  • [学会発表] MAPキナーゼによるFGヌクレオポリンの多重リン酸化は核─細胞質間輸送を制御する2013

    • 著者名/発表者名
      小迫英尊
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸コンベンションセンター(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2013-12-05
    • 招待講演
  • [備考] 細胞情報学分野 :: 藤井節郎記念医科学センター

    • URL

      http://www.fujii.tokushima-u.ac.jp/cellsignaling/

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公開日: 2016-06-01  

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