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2012 年度 実績報告書

天然変性タンパク質と分子シャペロンの相互作用の解明

公募研究

研究領域天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現
研究課題/領域番号 24113724
研究機関京都産業大学

研究代表者

吉田 賢右  京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (90049073)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード天然変性タンパク質 / リボソームタンパク質 / シャペロン / 小胞体 / GroEL / HtpG
研究概要

大腸菌の天然変性タンパク質として報告されているリボソームタンパク質L2が分子シャペロンGroEL(Hsp60), DnaK(Hsp70)、そして HtpG(Hsp90)に結合することを見いだしたので、大腸菌遺伝子ライブラリー(ASKAクローン)を使って、すべてのリボソームタンパク質を単離精製し、分子シャペロンとの結合を解析した。リボソームタンパク質の多くは塩基性の天然変性タンパク質であり、天然変性状態と分子シャペロンとの結合との相関性を調べるのに適当だと考えられた。迅速なスクリーニングのために、リボソームタンパク質と分子シャペロンの結合は、分子シャペロンのATPase活性の上昇を指標に測定する。まず各リボソームタンパク質によるHtpGのATPase活性上昇を調べた。多くのリボソームタンパク質がHtpGのATPase活性を促進したが、L2に加えS3, S9, S13, L13, L19が特に強く促進することがわかった。ただ、HtpGとの直接的な結合は検出できていない。
これとは別に、真核細胞における天然変性タンパク質とシャペロンの相互作用を考える材料として、大腸菌のシャペロニンGroELをHeLa cellの小胞体に発現させた。GroELとしては、変性タンパク質に結合するだけで解離しない変異体(トラップGroEL)を使い、小胞体残留シグナルのKEDELを付加し、また局在を確認するためにGFPを融合した。その結果、トラップGroELを小胞体に発現した細胞は、小胞体の形、および細胞の形態が変化した。その詳細を検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

HtpGの研究ではいくつかのリボソームタンパク質をHtpGのターゲットとして同定できた。GroELの研究では、小胞体にGroELを発現させることに成功したが、研究補助員の確保が遅れたために、その結果起きてくる細胞の状態変化の研究が遅れた。

今後の研究の推進方策

真核細胞の小胞体にGroELを発現させたら、細胞はどうなるか、調べる。トラップGroELは、実際にどんなタンパク質をトラップしているのか、調べる。

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公開日: 2015-05-28  

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