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2013 年度 実績報告書

天然変性タンパク質Atg13によるオートファジー始動の制御機構

公募研究

研究領域天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現
研究課題/領域番号 24113725
研究機関公益財団法人微生物化学研究会

研究代表者

野田 展生  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 主席研究員 (40396297)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードオートファジー / 天然変性タンパク質 / Atg13
研究概要

天然変性タンパク質Atg13は、飢餓時速やかに脱リン酸化され、Atg1およびAtg17と結合することでAtg1複合体を形成し、オートファジーの始動を引き起こす。しかしAtg13がその天然変性領域を用いてどのように他のAtg因子と相互作用するのか、リン酸化によるそれら相互作用の制御はどのように行われているのか等、分子機構の詳細ほほとんどわかっていなかった。
昨年度、Atg1-Atg13複合体の構造決定に成功したが、本年度はAtg13-Atg17複合体の結晶構造解析を行った。その結果、Atg13は天然変性領域内の短い領域二ヶ所を用いて、Atg17のN末端付近とC末端付近の互いに遠く離れた2つの酸性ポケットに結合することが明らかとなった。In vitro、in vivo両面での機能解析の結果、Atg13の2つのAtg17結合領域内に含まれるセリン残基のリン酸化により、Atg17との結合が直接負に制御されることを示した。リン酸化によりAtg13に導入される負電荷が、Atg17の酸性ポケットの負電荷と反発することで結合が減弱されると考えられる。さらにLC-MS/MSおよびリン酸化抗体を用いた解析により、これら結合を負に制御するリン酸化セリンが飢餓により脱リン酸化されることを明らかにした。すなわち飢餓によりAtg13の天然変性領域内の特定のセリン残基が脱リン酸化されると、Atg1およびAtg17両方への高い親和性を獲得し、その結果Atg1複合体の形成およびオートファジーの始動が起きることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件)

  • [雑誌論文] オートファジーの構造生物学 主要Atg因子の構造の最新像と未解決課題2013

    • 著者名/発表者名
      野田 展生
    • 雑誌名

      実験医学

      巻: 31 ページ: 1355-1361

  • [雑誌論文] オートファジーの構造生物学2013

    • 著者名/発表者名
      野田 展生
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 85 ページ: 762-774

  • [学会発表] オートファゴソームの形成と選択的積荷取り込みの構造基盤

    • 著者名/発表者名
      野田 展生
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 招待講演
  • [学会発表] Atg13を介したオートファジー始動機構の構造基盤

    • 著者名/発表者名
      藤岡 優子, 鈴木 翔, 山本 林, 星田 尚司, 赤田 倫治, 稲垣 冬彦, 大隅 良典, 野田 展生
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
  • [学会発表] 飢餓によるオートファジー始動の分子機構

    • 著者名/発表者名
      野田 展生
    • 学会等名
      細胞内ロジスティクス・シンポジウム
    • 発表場所
      淡路夢舞台国際会議場
    • 招待講演
  • [学会発表] 構造生物学と生化学から迫るオートファジーの分子機構

    • 著者名/発表者名
      野田 展生
    • 学会等名
      平成25年度日本生化学会関東支部例会
    • 発表場所
      山梨大学甲府キャンパス
    • 招待講演
  • [学会発表] Atg13を介したオートファジー始動機構の構造基盤

    • 著者名/発表者名
      藤岡 優子, 鈴木 翔, 山本 林, 星田 尚司, 赤田 倫治, 稲垣冬彦, 大隅 良典, 野田 展生
    • 学会等名
      平成25年度日本生化学会関東支部例会
    • 発表場所
      山梨大学甲府キャンパス

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公開日: 2015-05-28  

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