公募研究
本研究では、Lin28aノックアウトマウスの表現型解析を基盤とし、Lin28aの新たな標的遺伝子、及びLin28aを介した新規RNA制御機構を明らかにすることで、RNA階層における新規遺伝子発現制御機構の解明を目的とした。本年度は、前年度に引き続きLin28aノックアウトマウスの表現型の解析を行った。Lin28aノックアウトマウスの発生期における表現型を詳細に解析した結果、発生初期に体軸を規定する遺伝子群の発現増加や発現領域の拡大が表現型の直接の原因であることが示唆された。Lin28aがlet-7の制御因子であることから、let-7を過剰発現するトランスジェニックマウスを作製したが、現在までにLin28aノックアウトマウスと同様の表現型は確認されておらず、本研究で明らかとなった表現型がlet-7の発現亢進に起因するのかは依然不明のままである。また、Lin28aがRNA制御タンパク質であることから、マイクロアレイ、及びTaqmanアレイを用いて、Lin28aノックアウトマウスにおいて発現が上昇しているmRNA、及びmiRNAの探索を行った。これまでの報告と同様に、Lin28aノックアウトマウスではlet-7ファミリーの発現が顕著に亢進していることが明らかとなった。興味深いことに、これまでにLin28aとの関連が報告されていない複数のmiRNAの発現上昇が確認された。これらのmiRNAは既知のLin28a結合配列を持たないことから、Lin28aを介した新たなmiRNA制御機構の存在が示唆された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件)
The FASEB Journal
巻: 28(5) ページ: 2020-8
10.1096 /fj.13-246108
J Orthop Sci.
巻: 19(1) ページ: 172-80
10.1007/s00776-013-0485-z
Scientific Rep.
巻: 3 ページ: 1-8
10.1038/srep03136
PLOS One.
巻: 8(10) ページ: e76004
10.1371/journal.pone.0076004
巻: 8(10) ページ: e75754
10.1371/journal.pone.0075754.
J Orthop Res.
巻: 31(12) ページ: 1992-8
10.1002/jor.22457
Arthritis Rheum.
巻: 65(8) ページ: 2081-9
10.1002/art.38020.