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2012 年度 実績報告書

代謝シグナルによる視床下部NAD依存性脱アセチル化酵素SIRT1の制御機構の解明

公募研究

研究領域生命素子による転写環境とエネルギー代謝のクロストーク制御
研究課題/領域番号 24116505
研究機関群馬大学

研究代表者

佐々木 努  群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (50466687)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワードユビキチン化 / Sirt1 / 翻訳後修飾
研究実績の概要

①-(1)ユビキチン化を制御するリン酸化修飾の同定:複数の精製法でのSirt1タンパクの精製を行い質量分析器(LC/MS/MS)での解析を行ったが、タンパクの翻訳後修飾が見えるレベルでのタンパク精製はうまくいかなかった。

①-(2)ユビキチン化を制御するSirt1結合蛋白の同定:リン酸化Sirt1を認識するアダプタータンパクAを一つ同定し、その機能解析を行った。また、Sirt1結合タンパクの網羅的解析を2種類の方法で行い、Sirt1のユビキチン化を制御しうるE3リガーゼ候補B-Dを同定した。

②-(1)視床下部特異的Sirt1ユビキチン化制御シグナルと代謝シグナルのクロストーク解析:実験①-(2)で同定したタンパクAとSirt1の結合が「空腹シグナル」に該当するシグナルの調節を受けることを確認した。また、タンパクAによるSirt1認識はリン酸化依存性なので、同部位のリン酸化特異的抗体を作成中である。また、E3リガーゼ候補B-DおよびアダプタータンパクAのノックダウン視床下部細胞株を樹立し、その機能的意義を確認した。さらに、E3リガーゼ候補B-Dの発現やタンパク量が食事、肥満、加齢に伴い変化するかの検討も行った。
現在、E3リガーゼ候補B-DとSirt1の結合の確認、およびこれらの酵素不活型変異体の発現ウイルスの作成中であり、これらを用いてE3リガーゼ候補B-DのSirt1への作用を確認する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

質量分析によるSirt1のリン酸化部位の網羅的マッピングはうまくいかなかったが、リン酸化依存性にSirt1を認識するアダプタータンパクAとその認識部位は確認できている。また、Sirt1に結合する他の候補E3リガーゼも3つ同定済みである。また、本研究で同定された蛋白A-Dと栄養・代謝シグナルとのクロストーク解析も順調に進んでおり、全般に予定したペースで研究が進んでいる。

今後の研究の推進方策

今後は、タンパクB-Dの機能解析を進める。
また、タンパクAの認識部位の抗リン酸化抗体を作成し、同部位のリン酸化を制御する代謝シグナルを解明する。同部位のリン酸化の重要性が確認できたら、動物での検証を行う。
また、タンパクB-Dの重要性を細胞培養で確認の後、野生型と酵素不活型変異体のタンパクB-Dの生理的意義を動物で検証する。

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公開日: 2018-02-02  

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