公募研究
①miR-33bのSrebf1へのノックインマウスの作成とその解析miR-33bノックインマウスおよびコントロールマウスにおいてLXRアゴニストを投与したところ、Srebf1およびmiR-33bは平行して発現上昇した。さらにヘテロおよびホモノックインマウスの両者において約35%のHDL-Cの低下を認めた。これらの結果はmiR-33ノックアウトマウスと鏡像関係にあり、生体内でのmiR-33aおよびmiR-33bが同じ標的遺伝子に作用していると考えられた。miR-33aおよびmiR-33bの有無による4種類のマウスの表現系についても検討中である。②miR-33欠損マウスを用いた解析:miR-33欠損マウスは正常食下でも加齢に伴い肥満と脂肪肝を呈する。高脂質食負荷では若年から肥満、脂肪肝となる。そこで12週令の体重差の無い状況で肝臓のマイクロアレイ解析を行ったところ、脂肪酸合成系遺伝子が最も変化していた。miR-33の標的遺伝子にはSrebf1があり、このヘテロマウスと交配したところ、miR-33欠損で認められた肥満と脂肪肝が消失した。このことから、Srebf2はイントロンのmiR-33aでSrebf1を制御していることになり、新たなSrebf1とSrebf2の間のクロストークがあることが明らかとなった。③細胞内コレステロール量により制御されるnon-codingRNAの検討:候補のlincRNAを複数見出し、機能解析中である。④ヒトでのmiR-33a/bの発現レベルと病態との関係についての検討:ヒト肝臓生検サンプルにおいて、発現と組織との関係を検討した。どちらもmiR-33a/bその相補鎖であるmiR-33a*/b*は発現していたが、明らかな脂肪肝との関与は認めなかった。また血中miR-33b*と血中HDL-Cの間には負の相関を認めた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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