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2012 年度 実績報告書

自然リンパ球に作用し、腸管恒常性維持に関与する内因性リガンドの同定

公募研究

研究領域内因性リガンドによって誘導される「自然炎症」の分子基盤とその破綻
研究課題/領域番号 24117725
研究機関東京大学

研究代表者

澤 新一郎  東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80611756)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード腸管免疫 / 自然リンパ球 / サイトカイン / リンパ組織
研究実績の概要

・RORgt陽性自然リンパ球に作用する腸管由来シグナルの検討
Microfold細胞(M細胞)は管腔側の細菌を抗原採取のために特別に分化した腸管上皮細胞の一種である。M細胞の分化にはTNFファミリーサイトカインの一種、Tnfsf11(RANKL)刺激が必要であることが既に報告されている(Knoop et al., J Immunology, 2009)。平成24年度は、M細胞を介した細菌由来の抗原刺激がRORgt陽性自然リンパ球の分化および機能的成熟に関与するかを検討する目的でRANKL欠損マウスの小腸粘膜固有層からリンパ球分画を調整した後、RORgt陽性自然リンパ球の表面抗原およびIL-22およびIL-17Aの発現を検討した。その結果、RANKL欠損マウス由来RORgt陽性自然リンパ球は数的に対照群と同等であり、CD4+/-,NKp46+/-角4分画のサブセットの比率およびIL-17A, IL-22産生能においても有為差が認められなかった。また、過去の報告どおり、腸管パイエル板および回腸における孤立リンパ濾胞の形成にも差異が認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

立案した計画遂行にはRORgt陽性細胞を可視化できるRORgt-EGFPリポーターマウスの導入が必須である。平成24年度は所属組織の異動(成育医療センター→東京大学)への研究代表者の異動だけでなく、研究設備および小動物移設(東京医科歯科大学→東京大学)も重なり、パスツール研究所より提供されたマウスの受入および繁殖開始が遅れた。

今後の研究の推進方策

(1) RORgt陽性自然リンパ球に作用する腸管由来シグナルの検討
RANKLの受容体、TNFRSF11(RANK)発現は腸管上皮細胞のみならず、RORgt陽性自然リンパ球にも認められる。今後は、組織特異的な(腸管上皮特異的、RORgt陽性細胞特異的)RANK欠損マウスの作成を行い、M細胞欠損マウスにおけるRORgt陽性細胞の機能を検討する。RORgt-Cre、Villin-CreおよびRANK flox/floxマウスはすでに入手済である。
(2) IL-25を介した抑制機構の解明
RORgt-EGFPリポーターマウスが当研究室にも導入され、RORgt陽性自然リンパ球を可視化、精製する研究実施体制が整った。今後は、IL-25が腸管樹状細胞に作用し腸管自然リンパ球機能を抑制する機構をin vitro 実験系を用いて解明する。

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公開日: 2018-02-02  

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