公募研究
1. SPOCドメインによるリン酸化SMRTの分子認識転写抑制補因子SHARP(SMRT/HDAC-associated repressor protein)は、そのSPOCドメインにおいて転写抑制補因子SMRT/NcoRと相互作用することで、HDACをリクルートし、転写を抑制する。現在までに本領域における取り組みで、SPOCドメイン/リン酸化SMRT複合体の立体構造を決定し、SPOCドメインの変異体を用いた結合実験をSPRを用いて行うことにより、その分子認識機構を明らかにしていた。我々はさらにluciferaseによるレポーターアッセイをCV-1細胞を用いて行った。その結果、SPRからリン酸基の分子認識に重要であることがわかっていたR3552とK3516の変異体では顕著に転写抑制能が落ちることが明らかとなった。このことから、実際に細胞内でも、構造解析やSPRによって明らかにされたものと同様の分子認識メカニズムでリン酸基が認識され、複合体が形成されていると考えることができる。また各変異体の細胞内局在はすべて核内であることも確認した。2. PKC全長の構造解析Protein kinase C a (PKCa)は極めて多くの生命現象、疾患に関与することが知られている。しかしながら、各ドメイン間の相互作用が弱く、それらが柔らかなリンカーで結ばれているため、全長での構造解析には至っていない。C1Aドメインについては当初まったく可溶画分で発現しなかったが、コンストラクションを工夫することで、大腸菌からの調製を可能にし、その立体構造を決定した。また、収量は非常に少なかったが、sortase Aを用いてキナーゼドメインとライゲーションし、全長のPKCの再構成に向けて進展が得られた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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