公募研究
平成25年度に確立した交流バイポーラ電解法に基づき、本年度はバイポーラ電極両端における芳香族モノマーの電解酸化重合について検討した。グラッシーカーボン微粒子をバイポーラ電極化させ、交流バイポーラ電化法によりピロールの電解重合を行ったところ、微粒子両極においてポリピロールの析出が見られ、異方的に電解修飾することができた。また、芳香族モノマーとしてエチレンジオキシチオフェンを用いた場合、その重合体は膜として析出するのではなく、直径数マイクロメートルのファイバーが電場方向に成長する挙動が観察され、隣り合う微粒子同士を連結した。すなわち、導電性微粒子同士を導電性高分子ファイバーが架橋した構造体を得た。全くの予想外の結果であったが、電解重合においてテンプレートフリーなファイバー成長は他に例がなく、非常に画期的な合成法を見出した。導電性高分子ファイバーは使用するモノマー、溶媒、周波数、支持電解質に依存した様々なファイバー径やモルフォロジーを示し、その生成メカニズムについても考察することができた。交流バイポーラ電解法の実験条件が様々に影響し合ってファイバー成長へと繋がった。本年度の研究実施計画に記載していた、バイポーラ電気化学を用いた元素ブロック微粒子の高分子化についても同時に達成することができた。二年間にわたる研究計画はほぼ達成され、これまでにない新しい材料合成法の種を発見することができ、今後の関連研究に弾みをつけることができた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (24件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)
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http://www.echem.titech.ac.jp/~inagi/publications.html