研究領域 | 元素ブロック高分子材料の創出 |
研究課題/領域番号 |
25102532
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
灰野 岳晴 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80253053)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 超分子化学 / フラーレン / ポルフィリン / グラフェン / 量子ドット / ポリマー / 白色発光 |
研究概要 |
本領域が目指す元素ブロックの①開発,②高分子化,③階層化制御による元素ブロック高分子材料の創出のためには,高度に配列制御された元素ブロック共重合ポリマーの新規重合法の開発が不可欠である。そこで,本申請では,複数の元素ブロックモノマーよりなる共重合体の精密構造制御を目的として,超分子化学を利用した元素ブロックの新たな共重合体の合成法を開発する。また,元素ブロックが非共有結合により集積した超分子元素ブロックを創製する。 我々はこれまでに,元素ブロックであるフラーレンとカリックス[5]アレーンが安定な包接錯体を形成するを見出している。この分子認識を駆動力に重合する超分子ポリマーや超分子ネットワークの合成に成功した。 光機能性元素ブロックであるポルフィリンをピリジンジカルボキシアミドで架橋したビスポルフィリンクレフトが溶液中でトリニトロフルオレノン(TNF)などの電子不足芳香族ゲスト分子と電荷移動相互作用により包接錯体を形成することを見いだしている。そこで,我々はビスポルフィリンクレフトの特異な包接構造を利用した超分子ポリマーを開発に成功した。 近年注目されているグラフェンのの新たな剥離法を開発し,元素ブロックとして利用可能であることを示した。周辺修飾により有機溶媒に可溶なグラフェン量子ドットの開発に成功した。また,この量子ドットは白色に発光した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
超分子化学を利用した元素ブロックの高分子化に関しては,概ね順調に進行している。また,研究過程で新たな元素ブロックとして白色発光グラフェン量子ドットの開発に成功した。一部の研究成果はすでに論文として発表した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,新たに開発したグラフェン量子ドットも含め新たな元素ブロック超分子ポリマーを開発し,新規機能性超分子ポリマーを合成したいと考えている。
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