研究概要 |
ウルツ鉱型結晶であるZnOのラシュバ効果を明らかにした。特に、非磁性絶縁体基板上のZnOを想定し、歪みを制御することで電気分極反転を引き起こし、その結果としてラシュバ効果、すなわち運動量空間のスピン渦が反転することを明らかにした。これらの結果はApplied Physics Express 7, 053002(1)-053002(4) (2014)として論文発表をおこなった。ペロブスカイト型遷移金属酸化物の人工超格子LaAlO3/SrTiO3の界面の電子状態について詳しくしらべた。特にスピン軌道相互作用を考慮した場合、どのような電子状態になるかを明らかにした。また、LaMnO3/SrTiO3についても、調べ、ゼーマン効果とラシュバス効果が存在する場合の界面電子状態について明らかにした。これらの結果は、神戸で開催された国際会議 International Conference on Molecular Simulation 2013(ICMS2013)で発表し、論文を投稿中である。また、トポロジカル絶縁体におけるスピンの空間分布についても発表し、同様に論文を投稿中である。磁性不純物を含む酸化物界面に形成される擬二次元電子ガスについて、モデル解析をおこない、異常ホール効果、異常ネルンスト効果がゼーベック係数へ寄与する可能性があることを示唆した。この結果は強相関電子系の国際会議であるStrongly Correlated Electron Systems SCES2013で発表をおこない、プロシーディング論文として, JPS Conference Proceedings(arXiv:1402.0535)としてまとめた。また、マルチフェロイックスCa3CoMnO6, 反転対称性を持たないB20型CoSiについても同会議で発表し, プロシーディングス論文としてまとめた。
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