研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
25107701
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐田 和己 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80225911)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 配位高分子 / 炭酸カルシウム / バイオミネラリゼーション / リン酸カルシウム / 高分子ゲル / 有機無機ハイブリッド / 架橋反応 |
研究概要 |
亜鉛イオンまたはジルコニウムイオンと反応させ、クリック反応性MOF(metal organic framework)を合成し、有機配位子を多点的に架橋し、酸で処理することによる精密ネットワーク高分子(MTP)へと変換し、立方体および正八面体のMTPを得た。これらのMTPを用いて、無機成分として、カルシウムイオンを導入し、炭酸イオンや気相からのCO2と反応させることにより、炭酸カルシウムの結晶成長を検討した。亜鉛イオン由来の立方体のCaMTP からはどちらの方法においても表面に小さな構造体の成長が確認され、SEM-EDXマッピングおよび粉末X線回折の結果より炭酸カルシウムの成長が確認できた。また、CaCl2 水溶液とNa2HPO4 水溶液の交互浸漬によるリン酸カルシウムの成長についてもMTPの表面に均一のリン酸カルシウムの微粒子が付着していることがSEMにより観察された。リン酸カルシウムで覆われた正八面体や立方体の構造体を構築することができた。 また、CD-MOF由来の立方体のMTP(CGP)の表面修飾を行い、様々なサイズのカチオン性CPGおよびアニオン性CPGの調製に成功した。これらのイオン性のMTPを混合することで、様々なサイズの複合体の形成に成功した。カルボン酸をもつ保護剤で金ナノロッドを被覆した後、これを結晶成長の核として、テレフタル酸を有機配位子として亜鉛イオンとの反応させることで、金ナノロッド内包MOFの調製や液体ガリウムを用いたナノ粒子の作製をや液体ガリウムを用いた金属微粒子の合成についても検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
精密ネットワーク高分子(MTP)を合成し、有機無機ハイブリッドの作成を行った結果、炭酸カルシウム・リン酸カルシウムともに、MTPの表面のみで無機結晶が確認された。しかしながら、当初の目的であるMTPのナノ空孔での無機成分の結晶成長については現在でも達成できていない点がやや遅れているという評価になった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、様々な金属イオンから精密ネットワーク高分子を合成し、様々な形状の精密ネットワーク高分子(MTP)を合成し、これを用いて、有機無機ハイブリッドの調製をおこなう。また数百ナノメートルから数ミリまでの様々なサイズのカチオン性CPGおよびアニオン性CPGと無機結晶を混合することで、複合体の形成を検討する。また、金ナノロッド内包MOFの調製や液体ガリウムを用いたナノ粒子を用いた融合マテリアルを作成する。また、当初の目的であるMTPのナノ空孔での無機成分の結晶成長についてはMTPをナノサイズ化し、中性化することで、達成できると思われるので、これらのついても検討を行う。
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