研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
25107706
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
熊木 治郎 山形大学, 理工学研究科, 教授 (00500290)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 高分子構造・物性 / 表面・界面物性 / ナノ材料 / 走査プローブ顕微鏡 |
研究概要 |
高分子単分子膜中の分子鎖パッキングを明らかにするために、polystyrene-b-poly(methyl methacrylate)-b-polystyrene (PS-b-PMMA-b-PS)を少量PMMA単分子膜に可溶化させた単分子膜を作成し、両端のPSブロックが親水基を持たないため粒子状に凝集することを用いて鎖末端間距離を測定することを目的として研究を進めている。平成25年度は、まずガラス転移温度の差により、可溶化したPMMA鎖が観察できることがわかっているpoly(n-nonyl acrylate) (PNA)をマトリックスとして用い、PS-b-PMMA-b-PSが分子レベルで可溶化できる条件を探索した。その結果、(1)ブロック共重合体をPS-b-PMMA-b-PS/PNA<1/200に希釈すること、(2)展開溶液の濃度を10-4g/mLより濃くして、展開時に常にブロック共重合体の周りにPNA分子鎖が存在するようにすることで、両端のPSブロック鎖が互いに融合することなくPS-b-PMMA-b-PSを分子分散できることを見出した。さらに、マトリックスをPMMAに変更し、本コンセプトでPMMA分子末端間距離を測定できることを実証した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PS-b-PMMA-b-PS/PMMA単分子膜系で、末端のPS粒子をプローブとして、単分子膜中のPMMA鎖の広がりを測定できることを実証した。
|
今後の研究の推進方策 |
PS-b-PMMA-b-PS/PMMA単分子膜系を用いて、単分子膜中のPMMA鎖の広がりを系統的に研究する。まず、PMMAブロック鎖と同等の分子量をもつPMMAをマトリックスとして鎖末端間距離の評価を行い、ついでPMMAマトリックスの分子量を大きく変化させて鎖末端間距離がマトリックス分子量に対してどのように変化するかを明らかにする。
|