研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
25107707
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長崎 幸夫 筑波大学, 数理物質系, 教授 (90198309)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 酸化ストレス / 活性酸素 / 安定ラジカル / 腹膜透析 / ナノ吸着剤 / 腹膜炎症モデル / シリカ含有ナノ粒子 / ポリマードラッグ |
研究概要 |
①両親媒性高分子の疎水部にROS消去能を有するニトロキシドラジカルを結合し、その水中での自己組織化による40nm程度のナノ粒子を作製した(RNP)。このRNPをナノ反応場とし、TEOSの可溶化とゾルゲル法によりシリカ含有レドックスナノ粒子siRNPを作製した。ここでRNPの疎水性コア内にはアミノ基を導入しているため、アミン塩基が触媒になってゾルゲル反応が進行するとともに形成したシリカへのアミノ基の配位によりRNPの物理架橋が起こり安定化することがポイントとなる。作製したsiRNPの②物理化学特性、③安全性試験、④吸着特性、⑤抗酸化試験、⑥動物評価を中心に検討を行った。siRNPからの未反応物の漏出や腹腔内からリンパ系を介しての血中取り込みを避けることが重要であり、ESR、ICP-MS等を利用して解析した。また吸着能の評価をin vivoで行った。さらには腹膜に生じる活性酸素種の消去に伴うサイトカイン産生、脂質過酸化、タンパクカルボニル化、8-OHdG定量により腹膜の酸化ストレスを評価するとともにNF-κBの活性化抑制効果を見積もった。このようにして新しいsiRNPによって被嚢性腹膜硬化症のメカニズムをin vivoで評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
予定している計画に加えて薬物取り込みと経口DDSに関する検討も行い、良い成果を得た。
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今後の研究の推進方策 |
計画に基づき、レドックスポリマー粒子型ナノ吸着剤をナノ腎臓として評価を継続し、臨床へと進めて行く。
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