研究領域 | 融合マテリアル:分子制御による材料創成と機能開拓 |
研究課題/領域番号 |
25107712
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
奥村 剛 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (80271500)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ソフトマター物理学 / 天然複合材料 / 理論・実験・シミュレーシ ョンの融合 |
研究概要 |
本研究の目的は、H23-24年度の「融合マテリアル」領域での研究交流をベースに、ロブスター外骨格、真珠層、クモの巣などの天然融合型マテリアルの強靭性について理解するために、これまでの研究をさらに発展させることである。具体的には、自然界に見られる驚くべき硬柔融合構造・階層構造・非線形性が、どのように強靭性に役立っているかを印象派物理学の視点から、実験、シミュレーション、理論を駆使して明らかにする。同様の視点で、本領域関連の他のグループから特色のある表面の提供を受けて濡れに関する研究も進め、スケーリング法則を確立し、領域内共同研究を展開する。また、さらに新しい領域内共同研究の発掘も目指す。 本年度は、以下の1.-3.の研究成果をインパクトのある国際学術誌に発表するに至った。なお、1.はスケーリング理論、2.はシミュレーション、3.は、実験と理論の研究である。これらの他にも、領域内共同研究として行っている濡れの研究にも特段の進展があり、所属大学主導で特許出願が決まった。 1.ロブスターの外骨格の強靭性について:本代表者らが示してきている真珠層のスケーリング理論を応用し、ロブスターの外骨格の強靭性を構築した。導出したシンプルな法則から、ロブスターの外骨格が、力学的に見ても非常に合理的な構造であることが明らかになった。 2.ボイド構造を持つ物質の強靭性について:本代表者らは、ボイド構造を持った物質が強靭であることを示してきているが、今回、誌シンプルなネットワークを用いたシミュレーションを行い、新しいスケーリング法則を明らかにすることで、この事実をさらに検証した。 3.高分子性フォーム固体の強靭性について:非常に柔らかい緩衝材として使われる、高分子性フォーム固体のシートを使って系統的に破壊力学的な実験を行い、理論を構築して、シンプルで本質的な理解を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
インパクトのある国際学術誌に3報の論文を発表できた。特に、フォームの論文が掲載されたACS Macro Lett.誌は、Macromolecules誌のレター版として最近刊行された学術誌であり、まだ、インパクトファクター(IF)は出ていないが、恐らく、Macromolecules誌のIF5.521を上回ると予想される。しかも、この論文は2名のレフェリーから絶賛され、直ちに論文の掲載が決まった。この他にも、特許出願が決定するなど特段の進展があった。
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今後の研究の推進方策 |
極めて順調に計画が進んでいるので、これを継続し、成果として発表することを目指す。
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