研究領域 | 電磁メタマテリアル |
研究課題/領域番号 |
25109702
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金森 義明 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10333858)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | メタマテリアル / MEMS / マイクロ・ナノデバイス |
研究概要 |
本研究ではMEMS(微小電気機械システム)駆動可変構造による電磁誘起透明化(EIT)メタマテリアルの動的光制御の実現を目的とする。本年度は、(1)光領域および(2)テラヘルツ領域で動作するMEMS駆動EITメタマテリアルの1次試作を行った。また、MEMS駆動を想定した静的なEITメタマテリアル構造を光領域およびテラヘルツ領域においてそれぞれ設計・製作し、光学特性の評価を行った。以下にそれぞれの成果を示す。 (1)光領域で動作するEITメタマテリアル MEMS駆動EITメタマテリアルの試作を行った。ガラス基板に成膜した材質を電子線描画、エッチングにより加工し、最後にXeF2ガスでシリコンを除去して自立構造を作製する。今年度、メタマテリアルの自立構造を実現した。また、MEMSアクチュエータ部分の駆動を確認した。メタマテリアル構造に形成されたギャップをMEMSアクチュエータで精密位置決めして光の動的制御を行う。そこで、ギャップの異なる静的なEITメタマテリアル構造を高精度に製作し、光学特性とギャップの関係を調べた。同時に、サイズや材質の影響も調べた。ギャップに依存して光学特性が変化することが確認でき、ギャップの調整で光学特性を制御できることを明らかにした。また、サイズや材質を適切にすることで波長462~832nmでEIT特性を確認した。 (2)テラヘルツ領域で動作するEITメタマテリアル MEMS駆動EITメタマテリアルの試作を行った。今年度、メタマテリアルの自立構造を実現した。また、基板上に静的なEITメタマテリアルを製作し、周波数約1.55THzにおいてEIT特性を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
光領域で動作するMEMS駆動EITメタマテリアルに関して、デバイスの構造設計、光学設計を予定通り行うことができた。さらに1次試作に着手し、MEMSアクチュエータの駆動実証およびメタマテリアルの自立構造の製作に成功した。したがって、おおむね順調に進展している。さらに、静的なEITメタマテリアルを高精度に製作し、可視波長での明確なEIT特性を世界で初めて実現したことは、特筆すべき成果である。 テラヘルツ領域で動作するMEMS駆動EITメタマテリアルに関して、デバイスの構造設計、光学設計を予定通り行うことができた。また、1次試作に着手するに至った。また、静的なEITメタマテリアルを高精度に製作し、周波数約1.55THzにおいてEIT特性を実験により確認し、数値計算との良好な一致を得た。したがって、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後、1次試作で明らかとなったプロセスの問題を解決し、引き続き試作を行い、デバイスの完成を目指す。現在明らかとなっているプロセスの問題点の多くは、実験の条件だしまたは軽微なマスクパターンの修正で解決できると考えている。試作したデバイスの駆動特性や光学特性を調べる。駆動特性は駆動周波数や位置決め精度を評価し、光学特性は共鳴の波長や帯域、動的制御による変調量を評価していく。
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