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2014 年度 実績報告書

二次リンパ組織において記憶B細胞の時空間的制御を担う支持細胞の同定

公募研究

研究領域免疫四次元空間ダイナミクス
研究課題/領域番号 25111512
研究機関東京理科大学

研究代表者

北村 大介  東京理科大学, 生命医科学研究所, 教授 (70204914)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード免疫学 / 免疫記憶 / 記憶B細胞
研究実績の概要

免疫記憶を担う記憶B細胞は主に胚中心において親和性成熟を経たB細胞から分化し、体内で長期に生存し、再び抗原と出会うと速やかに形質細胞に分化して高親和性抗体を産生する。しかし、記憶B細胞がどこに局在するか、その局在・生存・応答がいかに制御されているのか等についてはほとんど分かっていない。記憶B細胞には特有のマーカーがなく、その数も僅少であるため、記憶B細胞の特性や時間的空間的な動態は未だ謎であり、記憶B細胞の分化、長期生存、免疫応答に関わる因子や、それらが起こる場である微小環境については何も分かっていない。
本研究では手始めに、マイクロアレイのデータを手がかりに記憶B細胞に選択的に発現する細胞膜表面蛋白を探索した。そのうち、gp49B(Lilrb4)がB細胞のなかで記憶B細胞と辺縁帯B細胞に選択的に発現していることを見出した。gp49B欠損マウスでは免疫後に形成される記憶B細胞の数は正常であったが、一次免疫後のIgM抗体および二次免疫後のIgMおよびIgG1抗体産生が亢進していた。さらに、In vitroの解析から、gp49BはIntegrin αvβ3と結合することにより、CD40からのErkを介したシグナルによる形質細胞分化を抑制することが分かった(Fukao et al. 2014)。
近年、黒崎らは記憶B細胞が形質細胞に分化しやすい状態にプログラムされていることを明らかした(Kometani et al., Immunity 39:136, 2013)。記憶B細胞の微小環境は、gp49Bを介して記憶B細胞の形質細胞分化を常に制御していて、その過度の応答を防ぐ役割を担っていると考えられる。
B細胞の中で記憶B細胞に選択的に発現する膜表面蛋白として他に、gpr34, Sema4F, IL9Rを見出しており、今後はこれらの記憶B細胞における役割を解明し、さらに、これらのリガンドを発現・産生するリンパ組織内の支持細胞を探索する。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] JNK Regulatory Molecule G5PR Induces IgG Autoantibody-Producing Plasmablasts from Peritoneal B1a Cells.2015

    • 著者名/発表者名
      Kitabatake, M., Soma, M., Zhang, T., Kuwahara, K., Fukushima, Y., Nojima, T., Kitamura, D. and Sakaguchi, N.
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology

      巻: 194 ページ: 1480-1488

    • DOI

      10.4049/jimmunol.1401127.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Spleen supports a pool of innate-like B cells in white adipose tissue that protects against obesity-associated insulin resistance.2014

    • 著者名/発表者名
      Wu, L., Parekh, V.V., Hsiao, J., Kitamura, D. and Van Kaer, L.
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. USA

      巻: 111 ページ: E4638-E4647

    • DOI

      10.1073/pnas.1324052111.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Gp49B-mediated negative regulation of antibody production by memory and marginal zone B cells.2014

    • 著者名/発表者名
      Fukao, S., Haniuda, K., Nojima, T., Takai, T. and Kitamura, D.
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology

      巻: 193 ページ: 635-644

    • DOI

      doi: 10.4049/jimmunol.1302772.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] A role of IL-9 receptor on B cells in the T-dependent immune responses.2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Saruwatari, Shogo Takatsuka, Daisuke Kitamura
    • 学会等名
      第43回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2014-12-11
  • [学会発表] CD40 signaling quantity may determine the fate of germinal center B cells.2014

    • 著者名/発表者名
      Takuya Koike, Shu Horiuchi, Daisuke Kitamura
    • 学会等名
      第43回日本免疫学会学術集会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2014-12-10
  • [学会発表] Molecular mechanisms for the development of B-cell memory.2014

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Kitamura
    • 学会等名
      The 2nd Symposium of International Immunological Memory and Vaccine Forum
    • 発表場所
      La Jolla, USA
    • 年月日
      2014-08-25 – 2014-08-26

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公開日: 2016-06-01  

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