研究実績の概要 |
Rn子孫細胞の細胞骨格の可視化: 雄幼虫雄尾部表皮細胞での強力な発現プロモーターであるlin-17pを利用した蛍光タグ付加タンパク質の発現により、Rn子孫細胞でのアクチンフィラメント、微小管を可視化した。 Lifeactによるアクチンフィラメント可視化ではRn子孫細胞内にはっきりした構造は認められなかった。 チューブリン分子TBB-2::GFPによる微小管の可視化ではRn子孫細胞内に繊維状の構造が認められた。しかし、野生型とセマフォリンシグナル関連変異体(plx-1)との間ではっきりした違いは認められなかった。 発生にともなう幼虫雄尾部細胞の形態変化を調べるためにphospholipase Cδ1 PH domainを用いて、Rn子孫細胞を含む幼虫雄尾部細胞の細胞膜を可視化した。lin-17p::gfp::PHによって細胞膜の可視化ができたが、個々の細胞の識別が難しいため、さらにRn子孫細胞特異的なプロモーターlin32を利用してこれらの細胞質を蛍光タンパク質で標識した。lin32::mRFPのモザイク発現を利用していくつかのRna/p(たとえばR2,a)に関して、クローナルな細胞標識ができた。その結果、最初ほぼ円柱形であったRn.aとRn.pにおいて前者が扁平化しつつ前方に広がること、後者の頂端側が細くなりとともに核を含む底面部が前方に移動することが明らかになった。
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