• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

線虫C. elegansをもちいたライブイメージングによる細胞浸潤機構の解明

公募研究

研究領域動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成
研究課題/領域番号 25111731
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

伊原 伸治  国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 助教 (70373272)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード細胞浸潤 / 線虫 / 基底膜
研究概要

細胞浸潤は基底膜に生じた穴を介した細胞移動のことであるが、in vivoの解析は非常に困難である。その主たる理由は、基底膜を人工的に合成できないこと、つまり適切な実験系がないためである。線虫アンカー細胞の基底膜を介する浸潤モデルは、近年確立されたin vivo実験モデルであり、遺伝学、細胞生物学を組み合わせて解析できる有用なモデルである。この実験モデルを用いて平成25年度は、下記の研究に取り組んで成果をあげた。
細胞浸潤の全体像を明らかにするために、極めて有効な変異原である化学的突然変異誘起剤(EMS)を用いて変異体を確立した。EMSによる方法では、機能欠損変異体のみならず、機能亢進(hypermorph)、機能低下(hypomorph)などの変異体獲得が期待できる。現在までに細胞浸潤過程に異常を示す新規変異体、aid-1~6(Anchor cell invasion defect)変異体を樹立した。すべて独立の変異体である。さらに得られた変異体を用いて、細胞浸潤の過程にどのような破綻を示しているのか、三次元構築及びライブイメージングを用いて、解析を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに細胞浸潤に異常を示す複数の変異体を得ることが出来た。また一部の変異体については、すでに次世代シークエンサーと古典的なマッピングを組み合わせることにより、変異遺伝子を同定した。

今後の研究の推進方策

これまで変異体の獲得及びその遺伝子同定を集中的に取り組んできたので、今後はこれらの変異体を解析することで細胞浸潤を制御している遺伝子を同定する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The novel secreted factor MIG-18 acts with MIG-17/ADAMTS to control cell migration in Caenorhabditis elegans.2014

    • 著者名/発表者名
      Kim HS, Kitano Y, Mori M, Takano T, Harbaugh TE, Mizutani K, Yanagimoto H, Miwa S, Ihara S, Kubota Y, Shibata Y, Ikenishi K, Garriga G, Nishiwaki K.
    • 雑誌名

      Genetics.

      巻: 196 ページ: 471-479

    • DOI

      10.1534/genetics.113.157685

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In Situ Imaging in C. elegans Reveals Developmental Regulation of Microtubule Dynamics2014

    • 著者名/発表者名
      Benjamin Lacroix, Karine G. Bourdages, Jonas F. Dorn, Shinji Ihara, David R. Sherwood, Paul S. Maddox, Amy S. Maddox
    • 雑誌名

      Developmenta Cell

      巻: 29 ページ: 203-216

    • DOI

      10.1016/j.devcel.2014.03.007

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 線虫における細胞移動・浸潤の制御機構2013

    • 著者名/発表者名
      伊原伸治
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 85 ページ: 972-984

  • [学会発表] 遺伝学的スクリーニングによって明らかとなった糖鎖による恒常性維持機能2013

    • 著者名/発表者名
      伊原伸治
    • 学会等名
      第32回 糖質学会
    • 発表場所
      大阪国際交流センター
    • 年月日
      20130806-20130812
  • [学会発表] Analysis of Heparan Sulfate function during anchor cell invasion in C. elegans2013

    • 著者名/発表者名
      Shinji Ihara, David, R. Sherwood and Sawa Hitoshi
    • 学会等名
      第46回 日本発生生物学会
    • 発表場所
      松江くにびきメッセ
    • 年月日
      20130528-20130531

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi