公募研究
外部シグナルのセンサーとして働く繊毛は、多様な生理現象に関与し、その異常はBardet-Biedl症候群(BBS)などの繊毛病の発症につながる。このような異常には、繊毛への選択的なタンパク質の輸送の異常がかかわる。BBSの原因遺伝子の産物により構成されるBBSome複合体は、繊毛へのタンパク質輸送にかかわる。本研究では、BBSomeの構築様式と機能の解明をめざして研究を行った。1)新たに開発した抗GFP-Nanobodyを活用したタンパク質間相互作用解析法(visible immunoprecipitation assay; VIPアッセイと命名)によって、BBSomeの8つのサブユニット(BBS1, 2, 4, 5, 7, 8, 9, 18)すべての間の相互作用を調べ、BBSomeの構築様式の全体像を解明した。特に、これまではBBSomeのサブユニットかどうかも不明であったBBS18がBBSomeの必須成分であることを証明した。2)低分子量GTPaseのArl6/BBS3が、BBS1とのみ相互作用することをVIPアッセイによって示した。3)相互作用解析の結果をもとにして、さまざまな細胞内局在解析を行い、BBSomeはBBS4を起点にして、中心体近傍で構築されることを示した。4)EGFP-BBS1を安定発現する細胞株を樹立し、基底小体近傍と繊毛内に局在することを示した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件)
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