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2013 年度 実績報告書

シリア形成時の膜供給における細胞内極性輸送の役割の解明

公募研究

研究領域シリア・中心体系による生体情報フローの制御
研究課題/領域番号 25113517
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関大阪大学

研究代表者

原田 彰宏  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40251441)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードRab8 / 小胞輸送 / ノックアウトマウス
研究概要

A.Rab8ab DKOマウスの解析:Rab8はシリア形成や疾患に関係する可能性があるため、これらの疾患の所見の有無を調べた。①さまざまな組織(網膜、嗅上皮、気管、胎児線維芽細胞、腎臓)でのシリアの長さや形態の異常を調べたが、特に大きな異常は認められなかった。しかし、胎児繊維芽細胞でさらにRab10をノックダウンするとシリアを持つ細胞数が低下したため、これらの細胞ではRab8a,b,Rab10が重要であることが示唆された。またRab8b KOマウスは単独で異常を示さないものの、Rab8ab DKOマウスはRab8aKOマウスより早期に死亡するため、Rab8a,bの間の機能的重複が考えられた。またDKOマウスではRab8aKOマウス同様、apical markerの分布異常が見られたが、markerによって蓄積する部位が異なることが判明した。このことからapical markerの中にも様々な種類があり、ことなる様式で輸送されていることが予想された。またDKOマウスにおいても神経系での異常は見られなかったため、Rab8a,bが神経細胞の極性形成にかかわる可能性は低いと考えられる。この成果はJournal of Cell Scienceに報告した。
B. apical面への輸送に関わる他の遺伝子のKOマウスの解析
syntaxin3の小腸特異的KOマウスでapical markerの異常などが見られるため、シリアへの膜輸送の異常を解析中である。またSNAP23についても解析を引き続き行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Rab8a,b DKOマウスの解析が順調に進み、論文に投稿することができた。またsyntaxin3, SNAP23についても順調に解析が進んでいる。

今後の研究の推進方策

syntaxin3, SNAP23について、胎児繊維芽細胞をおもに用いてシリア形成の解析を進める。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Rab8a and Rab8b are essential for several apical transport pathways but insufficient for ciliogenesis.2014

    • 著者名/発表者名
      Sato T.他
    • 雑誌名

      J Cell Sci.

      巻: 127 ページ: 422-31

    • DOI

      10.1242/jcs.136903. Epub 2013 Nov 8.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Critical roles of type III phosphatidylinositol phosphate kinase in murine embryonic visceral endoderm and adult intestine.2013

    • 著者名/発表者名
      Takasuga S他
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci U S A.

      巻: 110 ページ: 1726-31

    • DOI

      doi: 10.1073/pnas.1213212110

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Vesicular and non-vesicular transport feed distinct glycosylation pathways in the Golgi.2013

    • 著者名/発表者名
      Giovanni D’Angelo他
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 501 ページ: 116-120

    • DOI

      doi:10.1038/nature12423

    • 査読あり
  • [学会発表] 組織において、細胞内極性輸送を司る分子は細胞の極性や分泌などにどのように関わるか?2013

    • 著者名/発表者名
      原田彰宏
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20131203-20131206
    • 招待講演
  • [学会発表] 表現型を正常に戻すことが可能なレトロウィルスベクターを用いた、形態によるスクリーニングによる神経細胞の形態形成に必要な遺伝子の同定2013

    • 著者名/発表者名
      原田彰宏
    • 学会等名
      第65回日本細胞生物学会大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20130619-20130621

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公開日: 2015-05-28  

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