研究領域 | 細胞機能と分子活性の多次元蛍光生体イメージング |
研究課題/領域番号 |
25113706
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 守俊 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00323501)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 超解像 / 蛍光タンパク質 / プローブ / イメージング / 細胞膜 / 蛍光 / 回折限界 / 蛍光 |
研究概要 |
平成25年度には,光活性化型蛍光タンパク質の包括的な分割を行い,conditional paFP-GRとなるN末端断片,およびC末端断片の開発を行った.特に,N,C断片に,ラパマイシン依存的に二量体を形成するタンパク質(FKBP,FRB)を連結し,当該プローブのN,C断片の近接・相補化をラパマイシンで誘起できるようにした.ラパマイシンを添加する前後で,変異体の蛍光強度をモニターすることにより,光活性化特性が低下した変異体やN,C断片に親和性が生じた変異体を避けることができた.このように開発したconditional paFP-GRに様々なタンパク質を連結して培養細胞に発現させ,蛍光顕微鏡で観察したところ,タンパク質間相互作用依存的に当該蛍光プローブが相補化する様子を確認できた.さらに,当該細胞に紫外線を照射によって,conditional paFP-GRが赤色に変色する様子も確認している.このように,高い輝度と低い親和性,高い光活性化特性を兼ね備えたconditional paFP-GRの開発研究と検証研究を遂行している.同様のアプローチで,紫外線照射により無蛍光から緑色や赤色蛍光を発する光活性化型蛍光タンパク質について,その分割・相補化に関する開発研究を行っている.これにより,複数のタンパク質間相互作用を同時にマルチカラーで超解像イメージングできるような新しいシステムを構築したいと考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新しい超解像イメージングを実現するプローブの開発に成功しつつあり,開発研究は概ね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に従って,蛍光プローブを完成させ,細胞膜で生起する分子過程の超解像イメージングに繋げる.
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