公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
基底膜は構造的な特徴から、細胞同士が無秩序に行き交うことを防ぐ障壁として作用する。可視化した基底膜を用いて三次元構築を行い、可視化を目安にして基底膜構造に異常を示す変異体を樹立する。その変異体の遺伝子同定を行い、基底膜を制御する分子機構を明らかにする。さらに光転換型の蛍光物質DendraとDronpaを用いて基底膜の可視化を行い、基底膜動態の解析を行うことが申請課題の目的である。平成25年度は、変異原を用いて基底膜の主要構成蛋白質(emb-9 : IV型コラーゲン)が異常に蓄積するmde(More Deposition of Emb-9)変異体、殆ど蓄積しなくなるlde(Loss Deposition of Emb-9)変異体を樹立した。古典的な遺伝子マッピングと次世代シークエンスを組み合わせることにより、変異遺伝子を複数同定することができた。また可視化基底膜の高感度検出のためにNeonGreenとmRuby2のコドンを線虫で発現させるために改変を行った。既に2つとも基底膜マーカーに組み込んでおり、それらの発現検討を行っている。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画通りに様々な蛍光タンパク質を用いて、基底膜可視化に成功した。さらに基底膜の代謝に異常を示す複数の変異体を得ることが出来た。すでに次世代シークエンサーと古典的なマッピングを組み合わせることにより、変異遺伝子を同定することができた。
これまで基底膜の可視化と変異体の獲得に集中的に取り組んできたので、今後はこれらの変異体を解析することで、早期の論文提出を目指す。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)
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