研究領域 | 細胞機能と分子活性の多次元蛍光生体イメージング |
研究課題/領域番号 |
25113723
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岡田 康志 独立行政法人理化学研究所, 生命システム研究センター, チームリーダー (50272430)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 超解像顕微鏡 / ライブイメージング / 蛍光分子局在化法 / 構造化照明法 / 共焦点顕微鏡法 |
研究概要 |
本研究では、2つの異なるアプローチによって、100 ms 以下の時間分解能と50-80 nmの空間分解能を両立する超解像蛍光生体イメージング法の開発することを目指している。 第一のアプローチである多重化蛍光分子局在化法については、画像取得条件の最適化とアルゴリズムの改善によって、300 msの時間分解能で 50 nm の空間分解能を達成することに成功した。しかし、現在は既存の対物レンズ型全反射照明系を用いているために照明範囲が狭い。そこで、細胞全体をカバーする広い視野で一様な全反射照明を行うことを目指して新しい全反射照明光学系の設計を行った。現在、この照明光学系の実装を行っており、未だ多少の照明ムラ、スペックルが残っているものの良好な結果を得ている。 また、蛍光分子局在化法をライブイメージングに適用する際には、細胞へのダメージの少ないイメージング手法の開発が必須である。そこで、本領域の神谷博士との共同研究で、神谷博士らの開発による新規蛍光色素を用いた細胞内タンパク質の特異的染色条件の確立を行い、蛍光分子局在化法によるライブイメージングに成功した。 第二のアプローチであるワンショット構造化照明法については、照明装置の改善とカメラの工夫により、時間分解能 10 ms を達成することに成功した。これにより、100フレーム毎秒の高速撮影で10μm四方の視野、すなわち細胞のほぼ全体を100nmの空間分解能で観察できる高速超解像ライブイメージングの実現に成功した。さらに、この原理を発展させて、スリット式コンフォーカル顕微鏡に限らず、さまざまなコンフォーカル顕微鏡に応用可能であることを実証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画当初の予定通り順調に開発が進展し、成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
予定通りの進捗状況であるため、次年度も予定通りに着実に開発を進めていく。
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