研究領域 | 感染・炎症が加速する発がんスパイラルとその遮断に向けた制がんベクトル変換 |
研究課題/領域番号 |
25114707
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
金子 新 京都大学, iPS細胞研究所, 准教授 (40361331)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 腫瘍微小環境 / 抗原特異的T細胞 / iPS細胞 / 腫瘍浸潤マクロファージ / リプログラミング / 分化転換 |
研究概要 |
課題① 腫瘍から分離した抗原特異的制御性T細胞からiPS細胞が得られ、再分化誘導によって、抗原特異的ヘルパーCD4T細胞へと分化させることができるのか:今年度は抗原特異的制御性T細胞の分離に適した腫瘍塊を入手することが非常に困難であったため、腫瘍免疫においてアジュバント効果の報告されているVa24鎖発現CD4T細胞に着目して実験を行った。複数のドナー末梢血由来のVa24鎖発現CD4T細胞からiPS細胞を作成することに成功した。T-iPS細胞からの誘導によって、抗原特異的にIFN-gなどのサイトカイン産生能をもつVa24鎖発現再分化T細胞が得られており、次年度以降の研究に使用する。 課題②: IFN-gを産生する遺伝子改変再分化CD4T細胞は、腫瘍微小環境を変化させることができるのか:今年度は課題①で得られる細胞を用いるための評価系の開発に取り組んだ。主に腫瘍株の異種移植によって腫瘍巣を作製し、同所の微小環境を解析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床検体の入手ならびにCD4陽性T細胞細胞の安定した再分化に苦慮している。
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今後の研究の推進方策 |
腫瘍浸潤CD4T細胞に近い機能を持つと考えられるVa24陽性CD4T細胞に注目し、健常人から十分なiPS細胞を樹立することができた。この細胞からのVa24陽性再分化T細胞の樹立に成功したので、次年度はこの細胞を中心に微小環境の改善効果を検討したい。
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