研究領域 | マイクロエンドフェノタイプによる精神病態学の創出 |
研究課題/領域番号 |
25116521
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
衣斐 督和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10336539)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 精神疾患 / 活性酸素種 |
研究実績の概要 |
活性酸素産生酵素のNOX1により制御されるうつ様行動のメカニズムの解明を試みた。ストレスホルモン上昇下においてNOX1mRNA発現増加はROS産生増加が認められる前頭前野ではなく、中脳腹側被蓋野でのみ上昇が確認された。またストレスホルモン上昇下では前頭前野でtotal BDNF mRNAの減少が認められるが、その機序の一つとしてプロモーター領域のメチル化の亢進が生じることを認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)うつ様行動においてNOX1が関与する神経回路同定 NOX1を介したうつ様行動発現制御に関わる神経回路の同定はできていないが、その回路を示唆するデータを得ているので、おおむね順調に進展している。 2)NOX1由来ROSによるBDNF発現制禦機構の解明 DNAメチル化が関与することを見出したので順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
1)NOX1が関与する神経回路の同定 NOX1発現低下を引き起こすmiRNAを組み込んだウィルスベクターを作製し、想定される脳領域に注入しうつ様行動およびそれを制御する分子機構の変動を確認することで脳領域および神経回路の同定を行う。 2)NOX1由来ROSの標的分子の同定 レドックスプロテオーム解析にて同定を試みる。
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