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2013 年度 実績報告書

膜運動を生み出す小胞形成マシナリーの作動機構の解明

公募研究

研究領域運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性
研究課題/領域番号 25117502
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 健  東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (00303602)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード小胞輸送 / 低分子量GTPase / COPII / 輸送小胞
研究概要

真核細胞内における小胞体(ER)からの輸送小胞の形成は、小胞体出口部位(ER exit site)と呼ばれるサブコンパートメントで行われると考えられており、このコンパートメントの動態が、小胞体からの小胞輸送を時空間的に制御していると考えられている。このコンパートメントの形成機構、およびこのコンパートメントが受ける高度な時空間的制御のメカニズムについて解析を行った。
平成25年度は、小胞体出口部位形成のダイナミクスを解析するために、小胞体から形成されるCOPII小胞形成反応を人工脂質平面膜系で可視化する実験系の確立を試みた。これまでに、COPII小胞の形成に必要な低分子量GTPaseであるSar1、COPIIコートのサブユニットである、Sec23/24、およびSec13/31について蛍光標識を行い、これらがCOPII小胞形成能を持つことを確認している。これらに加えて、Sar1のヌクレオチド交換反応を行うSec12について蛍光標識を行い、この精製標品が活性を持つことを確認した。また、これまでに、小胞体出口部位の形成に関与することが示唆されている因子であるSec16について、COPIIコートを形成するサブユニットとの結合や、小胞体膜への結合に必要な機能ドメインの解析を行った。その結果、Sec16のCCDドメインと呼ばれる種間で保存性の高い領域が、小胞体膜への結合に重要な役割を果たしており、さらに、小胞体膜上の低分子量GTPaseであるSar1がSec16のC末端領域を膜につなぎとめている可能性が高いことが明らかとなった。また、N末端領域は、小胞体膜上におけるCOPIIコートのアセンブリーに重要な役割を果たすことを明らかにし、Sec16はCOPII小胞形成の単なる足場としてだけではなく、COPIIコートのアセンブリーにも深く関わっている可能性が示唆される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画において設定した今年度に達成すべき項目は、ほぼ全てについて着手し、次年度の研究計画につながる成果が得られている。

今後の研究の推進方策

初年度において実験条件を整えた、COPII小胞形成反応を人工脂質平面膜系で可視化する実験系を用いて、COPII小胞形成のダイナミクス解析を行う。また、初年度にSec16の機能ドメイン解析により得られた情報を元に、小胞体出口部位の形成機構、および制御機構について詳細な解析を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 出芽酵母における小胞体出口部位の多様性についての解析2013

    • 著者名/発表者名
      岩崎寛彦、依光朋宏、佐藤 健
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [学会発表] 出芽酵母における新規Sar1 GAP, Nel1の解析から見出された核内Sar1の機能2013

    • 著者名/発表者名
      小寺千絵、依光朋宏、佐藤 健
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20130911-20130913
  • [学会発表] Sec16によるER exit sites形成メカニズムの解析2013

    • 著者名/発表者名
      依光朋宏、佐藤 健
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      20130911-20130913

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公開日: 2015-05-28  

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