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2013 年度 実績報告書

イノシトールリン脂質代謝酵素の翻訳後修飾による活性変化と生理機能

公募研究

研究領域翻訳後修飾によるシグナル伝達制御の分子基盤と疾患発症におけるその破綻
研究課題/領域番号 25117704
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関秋田大学

研究代表者

佐々木 純子  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30333371)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードシグナル伝達
研究概要

ホスファチジルイノシトール-3,4,5-三リン酸(PIP3)は、細胞内シグナル脂質として重要な役割を果たす膜リン脂質である。PIP3脱リン酸化酵素であるPTENやSHIP1は、炎症や癌等の発症に深く関与しており、これらの分子の翻訳後調節機構の解明は、種々の病因理解に繋がることが期待される。これまでの検討において私は、PTENやSHIP1が炎症性刺激によって新たに翻訳後修飾を受けること、また、イノシトールリン脂質分子種が変動するという予備知見を得ている。そこで本研究では、炎症性刺激に伴うPIP3代謝酵素の翻訳後修飾とイノシトールリン脂質分子種の変動との関連を解明する。
本年度は、まず、固相抽出法によるイノシトールリン脂質画分の濃縮と、トリプルステージ型質量分析計を用いた選択反応モニタリング法とを組み合わせた、イノシトールリン脂質解析方法を確立した。次にこの手法を用いて、炎症刺激に伴い変動するPIP3分子種の詳細について解析したところ、比較的短鎖のアシル基を有するPIP3分子種が増加することを見出した。また同刺激により、SHIP1やPTENがリン酸化やユビキチン化を受けることを見出した。今後はこれらの修飾様式の詳細を解析するとともに、酵素活性との関連を解析する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りに、高感度のイノシトールリン脂質測定系を構築し、炎症性刺激に伴い変動するPIP3分子種を解析することに成功した。

今後の研究の推進方策

今後はPIP3代謝酵素の翻訳後修飾の詳細を解明するとともに、酵素活性との関連を解析していく。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] A Ca(2+)-dependent signaling circuit regulates influenza A virus internalization and infection.2013

    • 著者名/発表者名
      Fujioka Y, Tsuda M, Nanbo A, Hattori T, Sasaki J, Sasaki T, Miyazaki T, Ohba Y.
    • 雑誌名

      Nat Commun

      巻: 4 ページ: 2763-2768

    • DOI

      10.1038/ncomms3763.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Deletion of autophagy-related 5 (Atg5) and Pik3c3 genes in the lens causes cataract independent of programmed organelle degradation.2013

    • 著者名/発表者名
      Morishita H, Eguchi S, Kimura H, Sasaki J, Sakamaki Y, Robinson ML, Sasaki T, Mizushima N
    • 雑誌名

      J Biol Chem

      巻: 288 ページ: 11436-11447

    • DOI

      10.1074/jbc.M112.437103.

    • 査読あり
  • [学会発表] 質量分析法によるホスホイノシタイドの解析

    • 著者名/発表者名
      佐々木 純子
    • 学会等名
      「修飾シグナル病」第3回公開シンポジウム シグナル伝達解析技術と数理モデルの最先端
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演
  • [学会発表] イノシトールリン脂質によるマクロファージの活性化と寿命制御

    • 著者名/発表者名
      佐々木純子、中西広樹、高須賀俊輔、佐々木雄彦
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神奈川
    • 招待講演
  • [学会発表] Dual specificity phosphatases acting on acidic phospholipids

    • 著者名/発表者名
      佐々木 雄彦, 高須賀 俊輔, 佐々木 純子, 鈴木 聡
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神奈川
  • [学会発表] ホスファチジルグリセロールリン酸(PGP)ホスファターゼの生理機能

    • 著者名/発表者名
      高須賀俊輔、浅沼研、木村洋貴、高須賀緑、中西広樹、佐々木純子、 山崎正和、妹尾春樹、佐々木雄彦
    • 学会等名
      第86回日本生化学会大会
    • 発表場所
      神奈川
  • [学会発表] イノシトールリン脂質によるマクロファージの活性化

    • 著者名/発表者名
      佐々木 純子
    • 学会等名
      第1回Academy of Aging and Cardiovascular-Diabetes Research
    • 発表場所
      東京
    • 招待講演
  • [図書] 別冊BIO Clinica骨髄―末梢血による炎症の制御と修飾2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木純子、佐々木雄彦
    • 総ページ数
      116-121
    • 出版者
      北隆館
  • [備考] http://www.med.akita-u.ac.jp/~bisei/

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公開日: 2015-05-28  

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