研究領域 | 翻訳後修飾によるシグナル伝達制御の分子基盤と疾患発症におけるその破綻 |
研究課題/領域番号 |
25117705
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 素行 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (20377906)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 翻訳後修飾 |
研究概要 |
Notchシグナルは、多様な組織の器官発生に関与しており、その異常により疾患を引き起こすことが知られている。従って、その活性調節の仕組みを詳細に知ることは、再生医療、疾患病態の改善、治療に貢献する可能性を持つ。本研究では、1) Notchシグナルを調節する翻訳後修飾であるユビキチン化とリン酸化に焦点をあて、未解明調節分子機構を明らかにする。また、2)Notchシグナル伝達因子のユビキチン化、リン酸化修飾状態を時空間レベルで検出する方法を開発し、Notchシグナルの活性化状態と相関解析する。そして、1)、2)を統合的に解析し、Notchシグナルの翻訳後修飾調節機構の分子基盤を多元的に解明する。本年度は、1) Notchシグナル受容細胞でのMibユビキチンリガーゼによるNotchシグナル活性化機構 1-a) Notchリガンドによるcis inhibitionの解除:Notch受容体発現細胞での、Mib発現抑制下では、Notchリガンドの発現量に変化は見られなかった。他方、Mibの強制発現での、Notchリガンド発現量は減少した。3) Notchシグナル活性とシグナル因子の翻訳後修飾の時空間相関解析:3-a) リガンド発現細胞とNotch受容体発現細胞の共培養によるNotch応答性レポータ下流に配置したLuciferase活性の経時解析の予備的実験を行い、精製リガンドタンパク質添加刺激後のNotch受容体発現細胞のシグナル活性経時解析方法を確立した。3-b) リガンドユビキチン化動的解析を行い、リガンドユビキチン化が受容体との結合で変化することを明らかにした
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究材料の確保が計画通りには進まなかったため、計画実験の遂行がやや遅れている
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今後の研究の推進方策 |
1) Notchシグナルを調節する翻訳後修飾であるユビキチン化とリン酸化:Notch刺激依存的なNotchリガンド、Notch受容体の翻訳後修飾のメカニズムと機能の解明を行う。2)Notchシグナル伝達因子のユビキチン化、リン酸化修飾状態を時空間レベルで検出する方法を開発:蛍光や発光方による翻訳後修飾Notch、Notchリガンド検出法を検討する。
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