公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では造血幹細胞の恒常性維持において巨核球が果たす機能とその分子機構を解明することを目的とする。本年度はまず骨髄における造血幹細胞と巨核球の空間的近接度に関しての解析を行い、造血幹細胞と巨核球は統計学的に有意に接近して存在することを確認した。また、培養で誘導した巨核球や骨髄から直接単離した巨核球が各種の造血幹細胞ニッチ因子を発現していることを確認した。以上のことから造血幹細胞ニッチとして巨核球は機能しうると考えられる。計画通り巨核球分化に伴って発現が上昇するCLEC-2がこれらの形質に貢献しうるかの解析を巨核球・血小板特異的CLEC-2欠損マウスを用いて開始しており、来年度には報告できる予定である。
2: おおむね順調に進展している
計画通り造血幹細胞ニッチとして巨核球が機能することを支持するデータを得ており、CLEC-2ノックアウトマウスをはじめとした動物モデルを用いた分子遺伝学的解析も順調に開始できているため。
誘導的巨核球欠損マウスを用いた巨核球ニッチの機能の検証と、巨核球が分泌するサイトカインセットが果たす役割のin vitroの解析を組み合わせることで確証を得ながら研究推進を図る。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)
Blood
巻: 123 ページ: 151-152
10.1182/blood-2013-11-536995
PLoS One
巻: 9 ページ: e87425
10.1371/journal.pone.0087425
Cancer Cell
巻: 24 ページ: 305-317
10.1016/j.ccr.2013.08.011.
http://www.celldiff.med.keio.ac.jp/taisya.html