研究領域 | 生物多様性を規範とする革新的材料技術 |
研究課題/領域番号 |
25120507
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小林 俊一 信州大学, 繊維学部, 教授 (50225512)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | バイオミメティクス / ロボティクス / バイオメカニクス / 流体内推進 |
研究概要 |
3次元的に全方向移動が可能な生物規範型流体内推進ロボットを開発するために,以下に示すゴカイや繊毛虫の動作解析と推進ロボットの設計に取り組んだ。 1.生物の動作解析 ゴカイの産卵時における遊泳の映像から,いぼ足の動き(有効打,回復打,伸縮)と体全体の屈曲運動との関係を詳細に解析し,遊泳の推進に寄与する効果について検討した。この解析結果を考慮し,全方向移動が可能な流体内推進ロボットの開発が可能となる様,いぼ足と体軸に相当する機構の有効な動作方法について考察した。また,シャットネラ(ラフィド藻)のべん毛の動きによる遊泳映像から,その移動について計測した。 2.全方向移動型生物規範推進ロボットの設計 ゴカイの遊泳動作解析の結果から考慮した,全方向移動が可能な流体内推進ロボットの開発にあたっての有効な動作方法の考察結果に基づき,新規ロボットの設計(いぼ足と体軸に相当する機構の詳細,アクチュエータの選定,防水機構,通信・制御方法の検討等)を行った。また,生物のべん毛の回転運動による,らせん変形のような形態で,べん毛相当部に突起物が付いている全方向推進の流体内推進ロボットを設計するために,比較的大型な基礎モデルを製作して実験を行った。低レイノルズ数領域での流体内推進を行うことを想定し,高粘度のグリセリン中で動作させ,回転速度と推進力を計測した.突起物の形状の変化により,前後の推進力方向の変化を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生物の動作解析を行い,全方向推進への発展に至るための考察は当初の予定通り進めることができた。しかし,解析対象の生物の個体数が少なく,更に継続の予定である。全方向移動型生物規範推進ロボットの設計ついても予定通りで問題ない。
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今後の研究の推進方策 |
生物の動作解析については平成25年度から継続して行うが,今後の研究(平成26年度)で一番取り組むべき項目は,全方向移動型流体内推進ロボットの製作と推進特性の計測であり,次の通りである。 1.全方向移動型流体内推進ロボットの製作 平成26年度も継続する生物の動作解析結果を反映させるため,構造と動作プログラムはフレキシブルに変更できるよう工夫する。また,3次元的な突起物をもつ推進ロボットも製作する。 2.全方向移動型流体内推進ロボットの推進特性の計測 全方向移動型流体内推進ロボットを動作させ,その推進速度(大きさと方向)を計測する。らせん回転よる全方向移動型流体内推進ロボットについては,突起物角度を自由に変更できるようにして,屈曲ロボットを固定するように設置した6軸力覚センサで推進力を計測し,平成26年度以降に発展させる自己遊泳ができるロボット開発のための基礎を得る。
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