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2014 年度 実績報告書

複合体構造解析による細菌毒素の標的結合タンパク質認識機構の解明

公募研究

研究領域細胞シグナリング複合体によるシグナル検知・伝達・応答の構造的基礎
研究課題/領域番号 25121733
研究機関京都産業大学

研究代表者

津下 英明  京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (40299342)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード複合体構造解析 / サブチリシン様セリンプロテアーゼ / 外部シャペロン / フォールディング / C3 / ADPリボシル化 / Rho GTPase / 翻訳後修飾
研究実績の概要

グラム陰性の嫌気性桿菌のA. sobriaは敗血症を起こすことが知られており、原因因子としてサチラーゼ類似のプロテアーゼ(ASP)が知られている。サブチリシン様セリンプロテアーゼ(サチラーゼ)はそのN末端に、触媒ドメインのフォールディングに必須のプロペプチドを有す。しかし、A. sobria由来のサチラーゼ(ASP)はプロペプチドを持たず、代わりに、そのすぐ下流の遺伝子によってコードされるORF2がASPの適切なフォールディングに必須であると考えられてきた。我々は今回、ORF2によるASPのフォールディング機構を解明するために、ASP-ORF2複合体の結晶構造(1.4オングストローム)および、ORF2の溶液構造を明らかにした。ORF2の構造はN末、中央、C末の3種のドメインで構成されている。WTと点変異体のORF2のシャペロンとしての機能解析とITCを用いた結合解析を行い、N末とC末ドメインは共に、ASPの適切なフォールディングに不可欠であることを示した。また、ASPのフォールディングはペリプラズムで行われること、フォールディング後はASP-ORF2複合体の状態でペリプラズムに安定に存在すること、複合体の状態で細胞外へ輸送され、細胞外で解離すること、を明らかにした。ASP/ORF2のように、プロペプチドを持たないサチラーゼとその下流の遺伝子から成るオペロンはグラム陰性菌に幅広く見られ、サチラーゼの新たなファミリーを形成していた。
TypeIII ADPRT ボツリヌス菌やセレウス菌に存在するC3 exoenzymeはRhoA Asn41をADPリボシル化し、そのシグナル伝達を阻害する。しかしながら、C3-RhoA複合体の構造は明らかでなく、その認識機構はわからなかった。この複合体の初めての結晶が得られ、データ収集とその構造解析が進んでいる。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Reaction Mechanism of Mono-ADP-Ribosyltransferase Based on Structures of the Complex of Enzyme and Substrate Protein2015

    • 著者名/発表者名
      Tsuge H, Tsurumura T.
    • 雑誌名

      Curr Top Microbiol Immunol

      巻: 384 ページ: 69-87

    • DOI

      10.1007/82_2014_415.

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Structural Basis for Action of the External Chaperone for a Propeptide-deficient Serine Protease from Aeromonas sobria2015

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi H, Yoshida T, Miyakawa T, Tashiro M, Okamoto K, Yamanaka H, Tanokura M, Tsuge H.
    • 雑誌名

      J Biol Chem

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      pii: jbc.M114.622852. [Epub ahead of print]

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ADPリボシル化RhoAの立体構造に基づく阻害機構2014

    • 著者名/発表者名
      津下英明
    • 学会等名
      ビタミンB研究協議会
    • 発表場所
      大阪工業大学うめきたナレッジセンター
    • 年月日
      2014-11-22 – 2014-11-22
  • [学会発表] 細菌感染症因子とホストタンパク質複合体の構造生物学2014

    • 著者名/発表者名
      津下英明
    • 学会等名
      第7回共同利用・共同研究「酵素学研究拠点」シンポジウム
    • 発表場所
      徳島大学疾患酵素学研究センター(徳島)
    • 年月日
      2014-11-14 – 2014-11-14
    • 招待講演
  • [学会発表] ADPリボシル化RhoAの構造とそのシグナル伝達への影響2014

    • 著者名/発表者名
      戸田暁之、江村晃太、吉田徹、津守耶良、鶴村俊治、津下英明
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      京都国際会館
    • 年月日
      2014-10-15 – 2014-10-18

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公開日: 2016-06-01  

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