公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本年度は、アフリカツメガエルを用いた器官再生研究を行うため、ゲノム編集技術を用いた個体レベルの遺伝子改変技術開発を行った。高活性型TALENを用いることにより、偽四倍体で機能重複したパラログを多数持つアフリカツメガエルでも、複数遺伝子の同時破壊(KO)が可能となった。また、遺伝子挿入(KI)技術の開発も行い、おおよその目処がついた。加えて、器官再生中のエピジェネティクスの変動をin vivoで可視化するための分子プローブを導入したトランスジェニックガエルの作製にも成功し、尾部再生初期にヒストン修飾が変動することを発見した。
2: おおむね順調に進展している
両生類の再生研究における大きな課題であった、遺伝子破壊(KO)や遺伝子挿入(KI)に加えて、エピジェネティクスのin vivoでの可視化に成功した。本研究課題で得られた成果は、本領域の目的の一つである「遺伝子改変技術を駆使した再生研究」の発展に貢献できると期待している。一部の研究計画を除き、おおよそ順調であると評価する。
今後は、再生能力低下の大きな原因であると考えられる、「エピジェネティクス」を制御する技術を開発する。これまでに得られた知見や技術を用いて、再生関連遺伝子の再活性化を促し、失われた再生力を回復させることを試みる。また、前年度に発見した新たな知見である、炎症・免疫系遺伝子の再生への関与も明らかにしたい。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
Dev Growth Differ.
巻: 56(1) ページ: 108-114
10.1111/dgd.12105
比較内分泌学
巻: 40(151) ページ: 35-36
10.5983/nl2008jsce.40.35
Sci Rep.
巻: 3 ページ: 33379
10.1038/srep03379