公募研究
ヒトの主要な病原性細菌であるA群レンサ球菌(Group A Streptococcus ; GAS)は、ヒトにおいて多彩な病態を示し、まったく症状を示さない不顕性感染や化膿性炎症から、致死率の極めて高い劇症型A群レンサ球菌感染症の起因菌となる。このような多彩な疾患を引き起こし、抗生物質による治療が奏功するにも関わらず例年のように流行を引き起こすことから、医学的にも重要な病原性細菌として、その疾患発症機構の解明に向けて多くの研究が推進されている。本研究では、i) 細胞内でのファージの誘導と獲得を実験的に実証し、ii) ファージ獲得によるゲノム構造・CRISPR領域・遺伝子発現、そしてオートファジーへの抵抗性(細胞による認識の有無)への影響を解析することで、それぞれの影響の関連性を明らかとする.さらに、iii) 細胞内でのゲノム変動に影響を与える細胞内環境(オートファジーの影響等)について解析を行うことで、細菌の感染現場でのゲノムアダプテーションと進化戦略を明らかにすることを目的とした.その結果,本菌は,CRISPR/Casを用いて外来性遺伝子を排除するのではなく,特定の菌にのみ感染するファージを見分けることで,新たな環境に適応する進化を遂げることができることが明らかとなった.
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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