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2014 年度 実績報告書

転写抑制因子 Bcl11bによる脂肪細胞分化・脂肪蓄積の制御機構の解析

公募研究

研究領域食欲と脂肪蓄積の制御と破綻の分子基盤の解明
研究課題/領域番号 25126703
研究機関東京大学

研究代表者

井上 順  東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (70323962)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード脂肪細胞分化
研究実績の概要

Bcl11bは脂肪細胞の分化初期において一過的に発現上昇し、分化を促進する機能を有する。また、全身性のBcl11b欠損マウスはやせ型を示すことから、Bcl11bの欠損が生体レベルでも脂肪細胞分化・脂肪蓄積に影響を与えている可能性が考えられた。Bcl11bは複数のZn-フィンガードメインを持ち、抑制性の転写制御因子としての機能が報告されているが、脂肪細胞分化促進の分子機構については明らかにされていない。本研究では、脂肪組織特異的Bcl11bノックアウト(KO)マウスを用いて本遺伝子の脂肪細胞分化・脂肪蓄積における機能を明らかにし、脂肪蓄積と食欲の新たな関係を探ることを目的とした。
Bcl11bが抑制性の転写制御因子である点に着目し、脂肪細胞分化過程においてBcl11bにより発現が制御される遺伝子の探索を行った。DNAマイクロアレイを行ったところ、KOマウス由来MEFsでは野生型マウス由来MEFsと比較して、Wnt/β-カテニンシグナルの下流遺伝子の発現上昇が観察された。リアルタイムPCRにより骨細胞マーカの遺伝子発現を検討したところ、KO MEFsにおいて発現上昇が観察された。KOマウス由来MEFsでは脂肪細胞への分化が抑制され、骨芽細胞分化が促進されており、Bcl11bによる中胚葉系幹細胞分化の制御の可能性が示された。
Adiponectin-Creマウスを用いて、脂肪組織特異的Bcl11bKOマウスを作製した。脂肪組織特異的KOマウスはメンデルの法則に従って生まれ、生育にも顕著な差は観察されなかった。高脂肪食を10週間負荷を行ったが、全身性のKOマウスで観察されたやせ型の表現型は見られなかった。Adiponectinプロモーターは、脂肪細胞分化後期に活性化することから、分化初期に一過的に発現上昇するBcl11bの機能に対しては、影響を与えなかったと考えられる。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Quercetin represses apolipoprotein B expression by inhibiting the transcriptional activity of C/EBPβ.2015

    • 著者名/発表者名
      Makoto Shimizu, Juan Li, Jun Inoue, Ryuichiro Sato
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0121784

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Selective regulation of FGF19 and FGF21 expression by cellular and nutritional stress.2015

    • 著者名/発表者名
      Makoto Shimizu, Hitomi Morimoto, Ryuto Maruyama, Jun Inoue, Ryuichiro Sato
    • 雑誌名

      J. Nutr. Sci. Vitaminol. (Tokyo).

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ケルセチンによるapoB遺伝子の発現調節機構2015

    • 著者名/発表者名
      清水誠、李娟、井上順、佐藤隆一郎
    • 学会等名
      日本農芸化学会2015年度大会
    • 発表場所
      岡山大学津島キャンパス(岡山県)
    • 年月日
      2015-03-27

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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