公募研究
本研究の目的は、食欲調節・脂肪代謝制御に関与しているGタンパク質共役型受容体に対して、存在するべきリガンドが未だ発見に至っていない受容体を選択し、その受容体に対する新しいリガンドを探索することである。そのために、ターゲットとなる受容体を選択し、その受容体を細胞に発現させた系を使ったアッセイ系を構築した。また、アッセイの材料として入手困難な臓器のサンプリングを行い、新規生理活性ペプチドの同定、機能解析を行う。まず50種類のオーファン受容体安定発現細胞系を構築し、組織からのペプチド抽出物を用いて、細胞内カルシウム、cAMPの変動を指標とするアッセイを行った。また、最近、受容体が単独ではなく異なる受容体とヘテロダイマーを形成することによって初めて活性を示すという報告がある。そこで受容体の遺伝子組換えマウスにおいて、脂肪代謝や成長に変化のある受容体、さらに同じ組織に発現している受容体を優先的に選択し、それら受容体のヘテロダイマー安定発現細胞系を15種類構築した。ペプチド抽出材料として、宮崎は畜産県であることから、ウシ、ブタ、ニワトリなどから脊髄、骨髄、舌、妊娠子宮、膵臓、脾臓、ファブリキウス嚢など、マウス、ラットなどからは入手困難な臓器をサンプリングし、同様にアッセイを行った。その結果、これまでに見られていないフラクションから活性を得ており、現在、ペプチドの単離・同定を進めている。またそれと平行して、ホ乳類オーファン受容体に類似する、ショウジョウバエやC.elegansなどのモデル生物からも2種類の新規生理活性ペプチドを単離・同定した。これら新規生理活性ペプチドはモデル生物においても摂食行動を調節するので、今後、これらの情報を元に、食欲・脂肪代謝調節に関与するホ乳類新規生理活性ペプチドの発見へとつなげていきたい。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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