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2013 年度 実績報告書

慢性炎症の病態形成におけるレプチンの役割解明

公募研究

研究領域食欲と脂肪蓄積の制御と破綻の分子基盤の解明
研究課題/領域番号 25126722
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

研究機関横浜市立大学

研究代表者

中島 淳  横浜市立大学, 附属病院, 教授 (30326037)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード肥満 / 慢性炎症 / CD14 / レプチン
研究概要

慢性炎症は糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病の根幹をなす病態である。レプチンは脂肪細胞から分泌される食欲抑制ホルモンであるが肥満者では高レプチン血症にもかかわらず食欲抑制がなされないレプチン抵抗性状態にあり、レプチンによる食欲抑制機序は破綻している。慢性炎症の病態形成にはエンドトキシン(ET)の関与が強く示唆されているが一見健康に見える肥満者では病的な量のETの体内への暴露があるとは考えにくい。我々は最近非アルコール性脂肪肝炎の研究で肥満マウス肝臓ではレプチンによりLPS共受容体であるCD14が過剰発現しており、ごく微量のLPSに過剰反応して肝炎が起こるが、非肥満マウスでは起きないことを報告した.本年度は肥満による高レプチン血症条件下で全身各臓器でのCD14発現亢進の解析を行い、どの臓器で、どの細胞に、CD14の発現亢進があるのかを普通食負荷、高脂肪食負荷もマウスにおける各臓器から抽出したRNAを用いてリアルタイムPCRを行い解析した。その結果、肝臓では発現を亢進することは既報(Imajo k, Nakajima A et al. Cell Metab, 2012)であったが今回、脂肪組織、脾臓、心血管組織での発現亢進を認めた。超微量エンドトキシン(LPS)投与によるインスリン抵抗性をマウスにてインスリントレランステストを用いて検討してエンドトキシンによるインスリン抵抗性が変化しない超微量のエンドトキシンの値を設定し、レプチン投与でその抵抗性が悪化するかの検討も行ったが、極めて微量のエンドトキシンのため再現性に乏しく、繰り返し検討したが、この実験は断念した。また、マクロファージ特異的レプチン受容体コンディショナルノックアウトマウス(Lyz2tm1(cre)IfoLeprflox/flox)を作成することにこぎつけた。今後はこのマウスを用いて普通食、および高脂肪食でのインスリン抵抗性の変化を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コンディショナルノックアウトマウスを作成するのに手間取った。

今後の研究の推進方策

コンディショナルノックアウトマウスを用いて、インスリン抵抗性などの解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Soluble CD14 levels reflect liver inflammation in patients with nonalcoholic steatohepatitis2013

    • 著者名/発表者名
      Ogawa Y, Imajo K, Yoneda M, Kessoku T, Tomeno W, Shinohara Y, Kato S, Mawatari H, Nozaki Y, Fujita K, Kirikoshi H, Maeda S, Saito S, Wada K, Nakajima A.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 8 ページ: e65211

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0065211

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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