公募研究
摂食行動は、オレキシンやメラニン凝集ホルモン(MCH)など複数の神経細胞集団からなるネットワークによって制御されている。この摂食行動やエネルギー代謝を制御する神経回路の働きは、養育環境、摂餌内容、ストレス、運動等の環境要因によって変化する。視床下部外側野に限局して発現する神経ペプチドであるオレキシンは摂食行動、睡眠覚醒行動、報酬行動、エネルギー代謝など多岐にわたる行動制御に関わっている。広義の環境要因が摂食行動やエネルギー代謝に影響を与えることは知られているが、その分子機構は明らかではない。オレキシンと同様に視床下部外側野に発現する神経ペプチドであるメラニン凝集ホルモン(MCH)も摂食行動やエネルギー代謝に関わっており、オレキシンとの相互作用を示す報告がある。オレキシン、MCHとも遺伝子改変マウスを複数の研究者が取り扱ってきたが必ずしも一致した報告がなされていないことから、もっとも妥当な結論を得るのにメタアナリシスが必要になる。まずMCHについて、MCH欠損では抗肥満やエネルギー産生亢進が最も強い因子として抽出された。この結果は論文として発表した。また、オレキシン受容体シグナルの下流にmTOR複合体1があることを培養細胞および遺伝子改変マウスを用いた多数の実験から明らかにした。この結果も論文として発表した。ヒストン脱アセチル化酵素HDAC発現を変化させるウイルスベクターは、作成方法の改善によって安定して高いタイターのベクターが得られている。マウス実験でのデータを収集解析している。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
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