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2014 年度 実績報告書

棘皮動物幼生骨片と脊椎動物咽頭弓をモデルとした新奇形態進化の研究

公募研究

研究領域複合適応形質進化の遺伝子基盤解明
研究課題/領域番号 25128701
研究機関筑波大学

研究代表者

和田 洋  筑波大学, 生命環境系, 教授 (60303806)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード棘皮動物 / メダカ / 咽頭分節 / 幼生骨片
研究実績の概要

ウニにみられる幼生骨片進化を対象に、複合適応形質進化過程で、適応度の谷をどのように克服してきたかという問題にアプローチしてきた。これまでに、Alx1をヒトデのオーリクラリア型幼生で強制発現させたとき、表現型にはほとんど影響がないが、骨形成のエフェクター遺伝子のいくつかの発現が活性化されるという、遺伝子ネットワークの頑健性と柔軟性という両側面を明らかにした。この点を、遺伝子ネットワークの視点からとらえ直すことを目的に、動力学モデルを用いた遺伝子発現データからの遺伝子ネットワークモデルの推定を、ウニの内中胚葉遺伝子ネットワークを対象に行った。そこでは、実際のネットワークが、遺伝子発現のゆらぎ(ノイズ)と結合の揺らぎ(シスエレメントの出現、消失)に対する頑健性に対するトレードオフの中で、最適なパラメーターとなっていることがわかってきた。
また、遺伝子ネットワークの柔軟性をさらに検証すべく、ヨツアナカシパンというウニを用いて、地域集団間で発現に違いが見られる遺伝子をスクリーニングした。その解析の中で、千葉県館山と広島県向島の集団で比較したところ、216の遺伝子が異なる発現をしていることがわかった。このうちいくつかはは、ゲノムのノンコーディング領域からde novoに生じる遺伝子の特徴と一致していることから、de novo遺伝子を数多く検出していると考えている。
また、もう1つの課題として、脊椎動物の咽頭弓における神経管と内胚葉性咽頭嚢の協調的な分節が成立している機構について解析した。咽頭嚢特異的に発現する pax1をノックダウンしたメダカは咽頭嚢の分節が正常に起こらなかった。そこで、ゲノム編集によるpax1 nullの個体で中胚葉の分節について再度調査し、上記の結論の検証を行ったところ、Pax1の内胚葉での分節が、一時的な分節情報を生み出しているという仮説を支持する証拠が得られた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] A comparative examination of neural circuit and brain patterning between the lamprey and amphioxus reveals the evolutionary origin of the vertebrate visual center.2015

    • 著者名/発表者名
      Daichi G. Suzuki, Yasunori Murakami, Hector Escriva, Hiroshi Wada
    • 雑誌名

      Journal of Comparative Neurology

      巻: 523 ページ: 251-261

    • DOI

      10.1002/cne.23679

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Expression patterns of Eph genes in the “dual visual development” of the lamprey and their significance in the evolution of vision in vertebrates.2015

    • 著者名/発表者名
      Daichi G. Suzuki, Yasunori Murakami, Yuji Yamazaki, Hiroshi Wada
    • 雑誌名

      Evolution and Development

      巻: 17 ページ: 139-147

    • DOI

      10.1111/ede.12119

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cleavage pattern and development of isolated D blastomeres in bivalves.2015

    • 著者名/発表者名
      Naoki Hashimoto, Yoshihisa Kurita, Kana Murakami, Hiroshi Wada
    • 雑誌名

      Journal of Experimental Zoology, Part B Molecular and Developmental Evolution.

      巻: 324B ページ: 13-21

    • DOI

      10.1002/jez.b.22585

    • 査読あり
  • [学会発表] 棘皮動物ヨツアナカシパン自然集団が有す、発生のバリエーション2014

    • 著者名/発表者名
      遠藤 愛、古賀 皓之、和田 洋
    • 学会等名
      日本動物学会
    • 発表場所
      仙台市東北大学
    • 年月日
      2014-09-11 – 2014-09-13
  • [学会発表] Amphioxus and the vertebrate head segmentation2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Wada
    • 学会等名
      EuroEvoDevo 2014
    • 発表場所
      ウィーン、オーストリア
    • 年月日
      2014-07-22 – 2014-07-22
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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