公募研究
基生研共同利用および方法開発班の支援により、次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析を行った。その結果、角原基の性間比較および角原基間の性内比較において統計的に有意な発現差が認められた遺伝子を数百個同定した。次に、発現差が認められた遺伝子のうち、転写因子およびシグナル分子をコードする遺伝子について larval RNAi 法による機能解析スクリーニングを行った。その結果、ノックダウンにより角形成に影響を及ぼした遺伝子は、転写因子については 39 遺伝子のうち 14 遺伝子、シグナル分子については 10 遺伝子のうち 1 遺伝子であった。方法開発班の支援のもとに進められたカブトムシのゲノム情報を利用して、doublesex(dsx)遺伝子のエクソン-イントロン構造を解析し、dsx の性特異的なスプライシング制御に関与する配列の特徴を明らかにした。さらに、異所的な発現系の確立に向け、カブトムシで有効なプロモーターの候補として actin A3 遺伝子のプロモーター領域の同定を行った。
2: おおむね順調に進展している
研究計画の変更あるいは研究を遂行する上での問題点などはなく、当初の計画通りおおむね順調に進展している。
特に研究遂行上の問題点は現時点ではないため、予定通り研究計画を進める予定である。
すべて 2013 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)
EMBO Rep.
巻: 14 ページ: 561-567
10.1038/embor.2013.50
昆虫DNA研究会ニュースレター
巻: 19 ページ: 6-10