公募研究
最終年度として、新型シーケンサーを用いた「ゲノム比較、GWAS」を進める研究を進めた。ミヤコグサの花成時期を制御する鍵遺伝子を探索するために、全ゲノムから網羅的に花成時期との関連領域を 探索するGWASを試みた。佐藤修正准教授(東北大学・かずさDNA研究所)とStaugard教授(オーフス大@デンマーク)のグループが解析をすすめてきた日本国内の野生系統の全ゲノム配列情報を共有させて頂くとともに我々が独自に採取した全ゲノム配列データをIllumina Hiseq2500で解読した。これにより、北海道礼文島から沖縄県宮古島までの131系統の全ゲノム情報を用いる体制を構築した。開花時期のデータについては、上記と同じ131野生系統の開花時期を川口正代司教授@基生研・計画班のご支援のもとで大規模栽培実験を行うことによって得た。その結果、各野生系統の採集地の緯度と開花所要日数(播種から1st Floweringまでの日数)の間に有意な相関関係が見出せた(R2>0.46)。残念ながらGWASでは開花所要日数に関連する鍵遺伝子を探索することは出来なかった。そのためにゲノム比較に切り替えてSNPの探索を行った。遅咲き・早咲き間で分離する遺伝子上の遺伝的変異を明らかにしたところ、39遺伝子リストアップされ、さらに22遺伝子上の26のSNPsに絞られた。これらの遺伝子には、開花時期制御に関わるEmbryonic flower(EMF)のオーソログも含まれており、この遺伝子上とプロモーター領域の変異は、高緯度由来の系統で変異が固定しているパターンがあった。これら26SNPsと開花の早晩は全て有意差があり(P<0.005)、かつ形成タンパク質の立体構造が大きく変化するものであった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 9件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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