公募研究
広汎性発達障害は社会性の障害と、限定的、反復的、常同的な行動・興味・活動を特徴とする精神疾患である。その原因は未知であるが、環境因子と遺伝因子による多因子疾患と考えられている。近年、ゲノム研究において、De novo(新規)のゲノム領域の欠失や重複であるコピー数多型(CNV:copy number variation)や一塩基変異(SNV:single nucleotide variant)が、その原因となっていることが報告されている。これまで、nephronophthisis 1遺伝子のCNVの重複のある広汎性発達障害患者について、再確認による検証が行われた症例はわれわれの知る限り6例しかない。これらの症例では、知的機能に何らかの障害が報告されている。今回、我々は知的機能に障害のない日本人の広汎性発達障害の症例を2例見出したので報告した(Ann Gen Psychiatry. 13:22, 2014)。また、孤発例の広汎性発達障害患者30例について、エクソーム解析を行い、次に両親のゲノムサンプルも用いてde novoの検証を行った。その結果、26家系から、37 遺伝子に38個のde novo SNV が同定された。また、これらのde novoのSNVについて、サンガーシークエンスにより、確認を行った。Neuro2a細胞において遺伝子発現を抑制することにより、突起伸展を測定する系を確立し、これらの遺伝子について解析を進めている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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